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2020年7月 1日 (水)

今日の躓き石 毎日新聞の「壁」起用に賞賛の雨 くたばれ「ハードル」!!

                               2020/07/01

 今回の題材は、毎日新聞大阪朝刊第14版の総合2面の見出しである。

 記事の内容自体は、大変重いものなので、ここでは触れない。感動したのは、壁」なる言葉の寸鉄の重みである。人の進路を阻んで、頑として閉ざしている姿が、読者の大半に確実に伝わってくる。見出しは、かく有りたいものである。

 ことさらに感動するのは、近年「ハードル」という、インチキなカタカナ言葉が出回っていて、読者の理解を妨げているからである。

 インチキなカタカナ言葉というのは、このカタカナ語は説明無しに起用される「比喩」であって、「壁」と漢字一字で済む所に、わざわざ意味の通りにくい4字カタカナ語を起用する趣旨が、読者に、大変伝わりにくいのである。
 要するに、読者の大半は、「ハードル」を、まずは、小中学の体育の時間に習った陸上競技のハードルと見るはずである。刷り込みということである。しかし、大人の世界で多用される「ハードル」は、実物のハードルと無縁の化け物である。次第に、大人の世界の大勢に馴染むにしても、毎回不審感を覚えるのではないか。無神経な大人には、なりたくないものである。

 少し考えればわかるように、陸上競技のハードルは、例えば、110メートルハードル競争の場合、100メートル競走のトラックを10メートル延長した競技トラックの各コースの決まった場所に決まった高さのものが置かれるのである。決して、一般社会の活動の場に、バリケードのように置かれるべきものではない。
 少し考えるだけで、以下の原則が浮かぶはずである。

  1. ハードルは、走者に、簡単な邪魔物を、トントンと飛び越える技を求めるものであって、走者をその場で阻止しようとするものではない。
  2. ハードルは、走者を阻止できるものではなく、軽く突き当たれば簡単に倒れる。何の罰則もない。
    走者は、ハードルを倒して走り続けると速度が落ちて競争に遅れるから、全て飛び越えようと練習するのである。
  3. ハードルの高さは、決まり切っていて、高さを変えることはない。世に言う忍者の高飛び鍛錬の道具ではないのである。子供用より大人用が高いのは、身の丈に合わせているだけである。大体が、背が高い方が速く走れるというわけではない。

 多分、この言葉の言い出しっぺは、ものしらずの知ったかぶりだったのだろう。小中学校で習ったことを忘れて、自分の好き勝手に言い換えるとは、何とも情けない大人である。いや、別に犯人の名前も顔も見たくはない。

 過去、現在の一流のメディアが、このような馬鹿馬鹿しい、間違った比喩を、むしろ持てはやして、無批判で追従するのは、言葉の護り人として、あまりにお粗末ではないかと思うのである。

 この「誤用」は、とかく政治家や評論家に多いのだが、これらの職業では、大半の方は、社会的に流行っていると思ったカタカナ語を、無批判に取り込むので、意見しても無駄と見ている。そうでない方には、ご不快であろうが、世の中、そういう見方で括られるのである。

 別の比喩で、「ガラスの天井」と言うのは、むしろ、誤解の発生しにくい、適切な比喩と言える。さすがに、米国製の辛辣な比喩である。

 ここでは、毎日新聞の良識の発露に、スタンディングオーベーションを送るのである。

以上

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