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2020年8月 2日 (日)

今日の躓き石 高校野球に根強い「リベンジ」蔓延を助長する毎日新聞の罪科

                          2020/08/02

 本日の題材は、毎日新聞大阪朝刊14版スポーツ面、高校野球甲子園交流試合第5日第2試合記事の左側の出場校紹介である。当の高校、発言した選手の実名は、直接挙げない。全ては、毎日新聞担当記者の暴挙だからである。

◎二重の大罪
 いきなり「リベンジだ」で始まるが、見出しは、「敗戦の雪辱 晴れ舞台で」と前世紀の遺物の「檄」を飛ばしているのだから、辻褄が合わないのである。むしろ、失笑を禁じ得ない、素っ頓狂な物語である。

〇身の丈に合わない無様な意見
 昨年夏の地元の練習試合で失敗した屈辱がどんなものか、当人でないから知ることはできないが。世間の眼で見れば、随分ちっぽけなものに過ぎないのである。高校野球は、厖大な負け試合の山、また山である。個人的な負けの「屈辱」を、個人の心の糧にするのは勝手だが、大抵は、自分の非力や失敗を、向上心の糧にするものである。それを、屈辱だけ捉えて、全国紙で全国読者にぶちまけ、担当記者にでかでかと書かせるのは随分自己中心である。
 右の高校は、見たことも聞いたことも無い、相手校地元相手の「恨み」を投げつけられて迷惑に違いない。仇討ちというなら、相手を取り違えるなと言うところである。親の敵と言われるのも困るが、なんで、相手の投手のつまらない負け経験を言い立てられるのか。自分たちだって、どこかでだれかに負けているが、つまらない恨み、辛みを言っていないのである。いや、部員の中には、屈辱とか、飽託とか言う者がいたかも知れないが、担当記者は、そんなことを書き残して、当の選手の恥を全国にさらさないのである。
 左の高校は、よほどの不運だったのだろうか。
 毎日新聞スポーツ面には、編集責任者がいないのだろうか。

 いや、こうした暴言、妄想は、人生経験の無い高校生なら、内心に点しそうだが、まずは、身辺の指導者が考え違いをただしてやるべきである。高校野球は、高校教育の一環であって、野蛮な闘争心を掻き立てるのが目的では無いはずである。

 最後に出て来るのが、担当記者の心かけである。いつまで、明治、大正の遺物である「雪辱」を担ぎ出すのか、まして、全国多数の高校の全ては、優勝チームを唯一の例外として、皆、敗退するのである。敗戦に対処する心構えを育てるのを優先すべきではないのだろうか。全国紙の記者は、英雄崇拝、つまり、男性崇拝の悪しき伝統を断ちきって、新たな気概を育てるべきではないだろうか。

 毎日新聞では、高校野球報道のあり方、特に高校生の育成のあり方などについて議論しないのだろうか。
 読者は、記者の失敗を、無編集のまま自宅に届けられて、返品のすべがないのでいいのだろうか。
 この記事は、多くの若者達が読むものではないのだろうか。

〇断固排斥すべき言葉
 元に戻って、やり玉に挙がっている「リベンジ」は、単なる不出来な新語ではなく、中東を発生源として世界に立ちこめている血の復讐、「テロ」を支持するものである。全国紙の記者として、厳に戒めるべき、忌まわしい言葉であるから、断じて、紙面から排除すべきだと信じていて、わざわざ、ここに記事を興したのである。

以上

 

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