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2020年9月

2020年9月30日 (水)

今日の躓き石 毎日新聞に残る暴言 「リベンジの機会」の迷言

                              2020/09/30

 本日の題材は、毎日新聞大阪朝刊14版スポーツ面のプロ野球戦評である。

 「倍返し」で始まる不吉な記事であるが、後半に問題発言が飛び出した。まことに、全国紙の紙面規準に外れたと思われる無様なものであるが、現実に、配達された朝刊に堂々とのさばっているので、ここに、苦言を呈さざるを得ない。

 そもそも、某テレビドラマからパクったらしい「倍返し」は、安直であり、しかも、野球の試合に「倍返し」とは、何とも恥曝しである。自分で考えた言葉で書けないのは、一流紙の署名記者として貧相である。

 さて、登場する「リベンジの機会をものに」したというのは、どういう意味なのだろうか。現在主流の若者言葉では、「リベンジ」は、再挑戦、も一丁の意味に過ぎない。記者は、不勉強で知らないのだろうか。つまり、読者によって、「汚い罵倒」、「立派な仕返し」、あるいは「お茶目な今度こそ」のいずれの意味ともわからないと言うことである。報道として、読者が理解できない言葉を使うのは、恥ではないだろうか。ここは、歴史も権威もある全国紙の紙面なのである。現在の毎日新聞社には、以前、公刊されていたような社内の用語規準はないのだろうか。校閲は無いのだろうか。

 因みに、さらに理解しがたいのは、「機会」を「ものにした」と言う希代な言葉遣いである。リベンジが仕返しだったら、先発登板しただけで、機会を得ているのである。
 それとも、機会をものにするというのは、機会を生かして「結果」をものにするという事なのだろうか。記者は、自身の幻想をママ書き出すのではなく、一般読者に理解できるように工夫するのではないだろうか。それが、職業人、プロフェッショナルのみちではないのだろうか。

 毎回書いているように、生煮えカタカナ言葉「リベンジ」の出所と思われる英語の「リベンジ」は、絶対避けるべき反社会的な言葉なのである。記者が、テロリズムの隠れた支持者であったとしても、署名入り記事で使うものではないのである。

 どうか、将来ある投手に、そのような汚名を着せて良いものか、考えて欲しいものである。そして、天下の毎日新聞の紙面で帰せられた汚名は、拭い取りようがないのである。投手は、前回登板で、力が及ばなかったから、今回こそは、努力して力を出し切りたいと思ったはずである。ローテーション入りすれば、年に20試合以上登板し、10試合程度はまれるはずである。勝敗を争った果てに、負ける度に、その相手への報復を期していては、投手としての成長の妨げになるとしか思えない。失敗したことの反省はすべきだが、一々、根に持っていては、ということである。いや、人間性の問題、スポーツマンシップの問題であるから、人それぞれ個人的な意見はあるだろうから、ここは、当記事筆者の私見としていただきたい。

 以上、ただの素人の意見であるから、何から何までまともに受け止める必要はない。
 絶対大事なのは、「リベンジ」排除の提言である。後は、他人の身からすると、どうでも良いのである。

以上

 

2020年9月29日 (火)

今日の躓き石 繰り返されるNHKBSの暴言 海を越える「リベンジ」の蔓延

                             2020/09/29

 今回の題材は、毎度になってしまったNHKBSの「ワースポ」である。ずっこける暴言は聞きたくないのだが、メジャーリーグの報道では、他にこれだけ情報豊富な番組はないので、視聴しているのである。

 今回サカナにされたのは、カブスのダルビッシュであるが、暴言を浴びせたのは解説者でもなければ、時折、語尾を呑み込んでぼそっと「リベンジ」と口走るコメンテーターでもなかった。番組情報に名前は出てこないが、レギュラー登場の「ナレーター」なので、ダルビッシュが「リベンジ」したというのは誰の言葉かわからない。
 メジャーリーグで、報復行為というと「ぶつける」事なので、この番組が直訳でMLBに届いたら、ダルビッシュは罰金を食らうだろうし、次の対戦では、報復行為を受けかねないのである。

 どうか、この世界では言ってはいけない言葉があるという事を思い知って欲しいのである。そうでないと、日本のプロ野球は、報復行為が当然、むしろ賞賛される世界だと解されてしまうのである。
 既に、この番組は、田中投手のリベンジの烙印を押している。
 これは、公共放送のすることでは無いと思うのである。
 折角、大変な努力でナイターやセットアッパーを、公共放送の発するの電波から排除しているのに、段違いで悪質なリベンジを排除しないのはなぜなのか、全く、理解できない。

以上

2020年9月 3日 (木)

今日の躓き石 海を渡る「リベンジ」の暴言 NHKBS「放送事故」疑惑

                         2020/09/03  補充 2020/09/17

 本日の題材は、NHKBSの「ワース+MLB」であるが、今回の成り行きで行くと、「ワースト」かなと思うのである。

 要は、ヤンキース田中投手が、前回負けた相手に「リベンジ」をたくらんだという「暴言」である。今回、被害者の実名を挙げたのは、最終登板試合で相手主力打者にぶつけたのを故意と見なされて、相手チームがぶつけ返すとか、紛糾しかけているという報道があるからである。今回の放送で、「たくらんだ」と見た解説者は、恐らく「やったね」と快哉を叫んだのだろう。いや、冗談半分で失礼した。

 「田中投手ほどの絶妙のコントロールの持ち主が、何の理由もなしに死球を与えるとは信じがたい。故意に決まっている」というのも困った決め込みの非難だが、そう疑われる遠因は、今回の報道を代表とした、日本側の「リベンジ」汚染によると見るのである。

 米国スポーツメディアでは、日本のスポーツ界では「やられたらやり返す、ぶちのめしてやる、血祭りに上げてやる」と言う「リベンジ」風土、文化が定着しているとの通念があるのではないかと懸念するのである。

 いや、絶対そうだと言うつもりはないが、これまで国内報道で何千回と言われた「リベンジ」暴言の一部でも、英語メディアで報道されていたら、一種ぬぐいがたい悪評が定評ができているはずである。

 悪いことに、日本人の大半は、キリスト教徒でないから (当然)キリスト教の倫理観はなく、野蛮な仇討ちが出回っているとされているのである。「日本人の大半は毎週日曜に教会に行かない異教徒で道徳心がない」と疑われているのではないか。「リベンジ」禁忌を知らないのは、そのせいと思われているのではないか。メディアの面々は、その辺りをちゃんと考えているとは思えないのである。

 以上は極端な言い方だが、これを機に、「誤解」されると困る表現は、早急に、絶対に撲滅することである。

 「リベンジ」は、誤訳されているカタカナ語であるから、日本語にとっては悪質な外来種であり、全スポーツ界から撲滅すべきものである。 (言葉の勢いでこう書いたが、スポーツ界以外で同様の暴言がないわけではないし、許容されるわけでもない。高校教師に始まる拡散現象が、スポーツ界では、特に土着化していると言うだけである)

 天下の公共放送が、悪質で、海外に伝われば「国益」を損なうような野蛮極まる言い回しを、いつまで温存するのかと思うのである。蔓延を止めるには、隔離しかないのである。少なくとも、批判力のない「子供」たちに伝えないことである。いや、毎回、同じ言い分の繰り返しで、あごがくたびれてしまった。

 と言う事で、今回は、ヤンキースの何れかの打者が、田中投手の代わりに、「神」の裁きを受けてぶっ倒されそうなのである。NHKだけの責任ではないが、国内メディアを代表して、無実、無辜の被害者に代わって痛打を受けるべきではないかとまで思うのである。いや、100マイルの剛速球を、自分の身体で止めろなどと言っているのではない。

以上

 

 

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