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2020年9月 3日 (木)

今日の躓き石 海を渡る「リベンジ」の暴言 NHKBS「放送事故」疑惑

                         2020/09/03  補充 2020/09/17

 本日の題材は、NHKBSの「ワース+MLB」であるが、今回の成り行きで行くと、「ワースト」かなと思うのである。

 要は、ヤンキース田中投手が、前回負けた相手に「リベンジ」をたくらんだという「暴言」である。今回、被害者の実名を挙げたのは、最終登板試合で相手主力打者にぶつけたのを故意と見なされて、相手チームがぶつけ返すとか、紛糾しかけているという報道があるからである。今回の放送で、「たくらんだ」と見た解説者は、恐らく「やったね」と快哉を叫んだのだろう。いや、冗談半分で失礼した。

 「田中投手ほどの絶妙のコントロールの持ち主が、何の理由もなしに死球を与えるとは信じがたい。故意に決まっている」というのも困った決め込みの非難だが、そう疑われる遠因は、今回の報道を代表とした、日本側の「リベンジ」汚染によると見るのである。

 米国スポーツメディアでは、日本のスポーツ界では「やられたらやり返す、ぶちのめしてやる、血祭りに上げてやる」と言う「リベンジ」風土、文化が定着しているとの通念があるのではないかと懸念するのである。

 いや、絶対そうだと言うつもりはないが、これまで国内報道で何千回と言われた「リベンジ」暴言の一部でも、英語メディアで報道されていたら、一種ぬぐいがたい悪評が定評ができているはずである。

 悪いことに、日本人の大半は、キリスト教徒でないから (当然)キリスト教の倫理観はなく、野蛮な仇討ちが出回っているとされているのである。「日本人の大半は毎週日曜に教会に行かない異教徒で道徳心がない」と疑われているのではないか。「リベンジ」禁忌を知らないのは、そのせいと思われているのではないか。メディアの面々は、その辺りをちゃんと考えているとは思えないのである。

 以上は極端な言い方だが、これを機に、「誤解」されると困る表現は、早急に、絶対に撲滅することである。

 「リベンジ」は、誤訳されているカタカナ語であるから、日本語にとっては悪質な外来種であり、全スポーツ界から撲滅すべきものである。 (言葉の勢いでこう書いたが、スポーツ界以外で同様の暴言がないわけではないし、許容されるわけでもない。高校教師に始まる拡散現象が、スポーツ界では、特に土着化していると言うだけである)

 天下の公共放送が、悪質で、海外に伝われば「国益」を損なうような野蛮極まる言い回しを、いつまで温存するのかと思うのである。蔓延を止めるには、隔離しかないのである。少なくとも、批判力のない「子供」たちに伝えないことである。いや、毎回、同じ言い分の繰り返しで、あごがくたびれてしまった。

 と言う事で、今回は、ヤンキースの何れかの打者が、田中投手の代わりに、「神」の裁きを受けてぶっ倒されそうなのである。NHKだけの責任ではないが、国内メディアを代表して、無実、無辜の被害者に代わって痛打を受けるべきではないかとまで思うのである。いや、100マイルの剛速球を、自分の身体で止めろなどと言っているのではない。

以上

 

 

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