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2020年12月 2日 (水)

新・私の本棚 番外 追悼 志村 裕子 講演『遠賀川流域の神々』 1/1

                                   2020/12/02
□追悼記事
 古代史分野で、優れた論考を重ねていた志村裕子氏が、この六月になくなったということです。哀悼瞑目。

 思うに、氏の注力した分野は、日本列島の神社史でしたから、当方の講読する季刊「邪馬台国」誌での発表は、中国史書視点を離れた貴重なものでした。以下は、YouTubeで公開されている氏の講演の紹介です。

 氏は、各地神社資料に目を配り、深く広く調べ考察して体系的世界観、歴史観を提示したので、謹んで傾聴すべきですが、コメントとして、生かじりの思い付きで異議が挟まれているので、氏に代わって反駁を加え顕彰にかえたいと思います。
 因みに、発表者が見を削って練り上げた講演内容に対して、野次馬がこのような無意味なコメントを貼り付けられるのは、YouTubeコメントの欠陥であり、単なる中傷の類いは、排除できるようにすべきだと思うのです。もちろん、異議、異論は否定できませんが、何を言って求められないというのは、勿体ない事だと思います。

*嘉麻講演紹介
 第1部 講師 志村裕子 古代史シンポジウムin嘉麻 「女神輝く遠賀川」
   基調講演『遠賀川流域の神々』
 平成28年10月16日 会場/嘉麻市嘉穂生涯学習センター

 遠賀川流域の人々は、列島各地に進出している。
 それは神話から読み取れるし、考古学、神社伝承とも適合する。
 広い視野で、筑豊から進出した神々に思いを馳せ、
 その神々を生み出した筑豊の女神たちに思いを馳せてほしい。
 感謝申し上げます。
              志村裕子様より寄稿
 コメント
 この人「つくし」「つくし」って気になるねー。「ちくし」やろ「ちくほう」「ちくぜん・ちくご」全部「ち」と発音するやろうに。それと関東平野はほぼ湿地帯だから丘とか山の高い土地しかすめないのは当たり前千葉のいせきもそういうとこから出るのは当たり前のことです。

 この野次馬は、一般向け講演と言うものが、まるで理解できていません。この場では、大抵の人の耳に馴染んでいる「つくし」が当然です。その程度の常識もありません。このようなごろつきめいた罵倒、中傷を退場処分にできないのは、全く残念です。

 以下、コメントを丁寧に批判しますが、このような徒労は、何とも情けないのです。

*時代錯誤
 「関東平野はほぼ湿地帯だ」と無造作ですが、正しくは「だった」です。当時「関東」はありませんでした。時代錯誤連発です。当時、「関東平野」中南部は、海中か、泥沼でした。当時がいつかは、ここでは触れません。万事垂れ流しでは、誰も真剣に読みません。

 後世、「関西」から房総半島に至る道は、三浦半島から船で至り北上したので半島南部を上総、北部を下総としたのですが、隔世です。その程度の常識を知らなくても、言いたい放題なのです。

*地理錯誤
 周知の通り、房総半島は、ほぼ平坦で湿地帯はなく山の高い土地もありません。関東「平野」は、低地に川筋が刻み込まれていて、丘などの高い土地など、ほとんどないのです。まして、房総半島には、低い山すら滅多にありません。だからといって、関東平野なるものが、低湿地帯ばかりだったというのは、安直な決めつけです。このコメントは、字面でわかるように、ほろ酔い気分の「書いて出し」であり、ブログへのコメントであれば、非公開のまま削除、出入り禁止にするものですが、YouTubeで、それはできないので、誠に不条理です。本来、ごみ発言は、ゴミ箱直行が似つかわしいのです。

 鹿島神宮と香取神宮は、当時から、(後の)利根川河口部の南北岸で、それぞれ勢威を振るっていました。渡船往来だったので、棲み分けたのです。

*神社が束ねた国々
 志村氏の指摘の通り、両総、安房三国には、大河から多少離れた地域に香取神宮氏子が住む国々が生まれましたが、住民は争いごとを、氏神、つまり神宮分社に委ねたのです。
 両神宮の神官、巫女は、そのような裁きで「王」の国々を制し、記録になくても、「大王」が全体のまつりごとを捌いたと見るのです。

*コメント批判総括
 野次馬は、不自覚のまま、長年の学究を踏まえる論者と背比べして勝っていると自慢たらたらです。論者の提言が読めていないだけであり、恥を知るべきです。

 以上、志村氏追悼の意味をかねて番外議論を試みたものです。

                                以上

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