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2021年1月 3日 (日)

新・私の本棚 番外 「英雄たちの選択新春SP “ニッポン”古代人のこころと文明に迫る」再論 2019 3/7 改

 2017..2019/01/03 記2019/01/13 追記 2021/01/03

*非現実的な妄想
 なお、耕作努力を放棄して、他地域を襲撃し収穫を持ち帰る任務を帯びた掠奪部隊は、いわば常備軍であり、盗賊集団にとって、平時は無駄飯ぐらいの重荷であり、また、集団権力者にとって、武器であると同時に自身の地位を脅かすのです。とても、長期に亘って維持できるとは思えません。

 磯田氏ほどの見識の持ち主なら、とうにご存じでしょうが、日本列島の古代に於いて、そのような盗賊集団は、一時的に、どこかに存在したとしても、存在を維持できなかったし、全国制覇できなかったのです。

 それとも、磯田氏は、纏向に興隆した集団は盗賊集団の末裔と主張しているのでしょうか。あるいは、今日の日本人の心の底流には、そのような集団の泥棒意識が流れていると主張するのでしょうか。不審です。

*番組テーマとの関連
 「古代人のこころ」を探るという番組テーマを考えると、番組全体の流れの中でのこの発言は、そのような断罪を示唆しているようにも見えます。

 当方は、そのような「幻想の古代」は、例え磯田氏の内面に猛然と繁殖していても、実際の古代世界には痕跡も残っていないと思うのです。

*物盗りでなく国盗り
 もっと効率の高い盗り方は、被害集団を服従させ、収穫の一部を毎年献上させることです。服従を維持するためには、武力の優位が必要でしょうが、平時は、言うならば鴨がネギを背負ってやってくるので、受け取る方は鍋を煮立てて待てば良いのです。しかも、金の卵ではないが歳々年々届くのです。このような「盗賊」は、涸れない泉のようなものです。
 
 別策は、被害集団を追い出して、自集団の耕作地にするもので、耕作地が拡大して収穫増で繁栄間違いなし、かつ、持続可能な盗り方です。これは、国内例は少ないものの、「グローバル」では、良く見られるところです。
 
 当方は、経済学にも社会学にも通じてないので、きれいに形容することはできませんが、普遍的な物の道理として以上のように見るのです。つまり、誰かの理論を受け売りするのでなく、歴史を通読してそう見るのです。

*画餅の愚
 番組冒頭に還って、当番組の概念図塗りたくり手法は、愚劣です。
 
 中でも、稲作の普及の見せ方が、理屈に背いていて愚劣です。
 
列島概念図の上に、一気に、一面に、稲作の絵柄を塗りたくっていますが、北進速度はおおぼらとしても、後世に至るも、山岳地帯や東北部の寒冷地帯の稲作は、随分進まなかったので、これは大嘘です。
 
 せいぜい、子供だましのものです。子供だましには子供だましの効用がありますが、これでは、チャンネルを間違えているように見えます。
                               未完

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