今日の躓き石 毎日新聞社の曲がった社風 曲解引用された延原武春氏の「リベンジ」発言
2021/01/06
今回の題材は、毎日新聞夕刊、「夕刊ワイド」面の「芸術」欄である。題目は、クラシック界の重鎮、延原武春氏の本年の抱負である。どこにも、雑音が入るはずはないと思ったのだが、シメの部分で、突如、「リベンジ」なる忌まわしい言葉が突出して、読者は、地に墜ちるのである。
毎回の指摘記事がそうであるように、今回指摘する失言、意図していない暴言は、このような忌まわしい形で紙面に掲載されるべきではないのである。氏が「リベンジ」と言った真意(こころ)は、このように報道されると、読者に、とても伝わらないのである。
つまり、氏のような年配の豊富な教養の持ち主の口に出す言葉は、読者にしてみると、正統的な意味に従っているものと期待され、それは、半世紀に亘る宿縁の「報復」であり、血なまぐさい、血塗られた光景が幻視されるのである。
いや、延原氏がそんなつもりで言ったのではないというのはわかっているが、それなら、何としても、もっと穏当な表現に言い換えるべきである。それが、大新聞の取るべき径であって、何でも、聞こえたまま、文字にすれば良いというものではない。
記者に聞こえた、つまり、受け止めた意味と違う意味で受け止める読者は、決して少なくないのである。報道の者として、このような誤報は、戒めるべきではないか。
当記事の趣旨は、そう言う事であり、今回の記事は、延原、小林御両所には、定めしご不快であろうが、このような機会をとらえて指摘しないと、大新聞社の社風が改まる可能性は、全く無いので、ことさら、ここに事を荒立てて指摘するものである。だからといって、この記事が大新聞社の耳に届くと思っているのではないが、発言の飛沫でも良いから届くのではないかと思っているのである。
以上
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