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2021年1月30日 (土)

新・私の本棚 番外 「邪馬台国サミット2021」 (1) 速報編 2/3

[BSプレミアム] 2021年1月1日(金) 午後7~9時 NHKオンデマンドで公開中  
私の見立て ★★★☆☆ 前年比改善顕著 前途遼遠       2021/01/30

*自虐論始末記
 「自虐」論は纏向絶倫史観になびかない九州論者への罵倒、自爆です。
 挑発は泥仕合狙いですが、子供の口喧嘩に大人は応じないので、論議に窮した焦りを露呈します。箴言風に「暴言は無能者の最後の隠れ家」です。
 視聴者も、乱暴な決めつけに賛成と見ているなら見くびられたものです。

*疲弊した決め付け
 論議に窮すると落ち着く先は、乱暴でくたびれた俗説の羅列です。

*「白髪三千里」論は、前世紀の遺物、無風流な浅知恵です。
 李白は、漢詩三千年最高の詩人であり、気宇壮大な比喩は現実を大きく離れ感動を誘います。白髪三丈の陳腐と次元が違うのです。無茶な誇張と感じるのは、感性の貧困です。李白と現代人の法螺比べなど見たくもありません。

 少なくとも、この表現は詩的な比喩で史学発言ではない位は理解できるはずです。古人が無知から言い出したことを無批判に追従するのは「問題」です。

*「戦果十倍誇張」は、史書表現ですが、論外愚行とされていて、参考になりません。皇帝が「軍人の手柄話に騙されない」と釘を刺しているのです。
 軍功はクビの数であり、十倍誇張で十倍の褒賞ですが、新来蛮夷の道里、戸数の誇張に何の意義があるのか。直にばれるウソでは虚言の廉で首が飛ぶのです。軍人は、軍功で地位を得るので安直な誇張はしないのです。また、魏使は軍務でないので戦果を求めず、この手の誇張はあり得ないのです。

 中国兵制で遠征軍司令に監軍なるお目付役が付き、杜撰な報告は監軍の一片の報告で「大丈夫」の首も飛ぶのです。軍果は敵の首の数で、お目付役が記帳しているから、デタラメに書けないことも弁えていただきたいものです。

 曹丕、曹叡は、文弱皇帝ではなく、司馬懿の使命は、公孫氏殲滅であって東夷招請ではなく、薄汚い功名稼ぎのおおぼらは関係無いのです。

*勿体ない自爆表現
 この二件は、東方諸賢の伝家の宝刀、古典的罵倒表現で、決定打のつもりでしょうが、中国古代史に通じた「世間」で通用するものではないのです。むしろ、「世間」に通じない、東夷のものの自損れ自嘲表現でしょう。

 これも、何れかの世代で棄却すべき負の遺産でしょう。

*倭人伝の使命
 倭人伝は、三世紀当時最高の教養人が、皇帝以下の教養人に謹呈した著作であり、李白は数世紀時代錯誤で場違いだし、軍人功名談も無用の極みです。暴論は、相手と「場」を弁えないと、壮大におつりが返ってきます。

 同学の先師の旧説は、学問の世界では、進歩に取り残された遺物、レジェンドとなりかねないので更新されるべきです。今回の纏向論客は、口説鋭いと見ましたが期待外れでした、と風当たりがきついのはプロだからです。

*闇談合露呈
 収録終了時後、「オフレコで言いたい放題言い合おう」などとは、定番の闇談合でもないのでしょうが、「歴史を夜作る」のは、良い加減にしてもらいたいものです。受信料を払っていて納税者でもある視聴者が見ているのです。

 それにしても、司会の「爆問」の小声の総括は、空騒ぎに惑わされず、冷静で控え目でした。前作の空騒ぎとは、格別で人選の妙です。時に纏向幕府の走狗と揶揄されるNHK制作陣の反骨精神の真骨頂でしょう。
                              未完

 

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