今日の躓き石 毎日新聞が語り継ぐ高校球界の汚点 「リベンジ」
2021/02/24
今回の題材は、自宅で宅配講読している毎日新聞大阪朝刊14版の高校野球記事である。
東海大系列の高校二校が初戦でぶつかることについて、毎日新聞が両校のコメントを求めたのだが、何とも、無理矢理言わせたような「やらせ」談話になっていて不愉快であった。
毎日新聞の「作った主将談話」で、勝者側は、前回打てなかったので、今回は「打てるように挑戦者の気持ちで」と真摯であるのに対して、敗者側は、「関東大会では負けているので絶対にリベンジしたい」などと敵意をこめているが、これは、未成年者の言い分としても、何とも、情けない根性である。同校の目標は「再戦で仕返しする」ことが、唯一無二なのだろうか。これでは、まるでテロリスト集団の決意表明である。
こ存知のように、「リベンジ」には、二種類の用法があって、あたらしく蔓延してきた「新型」は、雪辱の機会を目指すことを言うので在り、言うならば「もう一丁」と言う程度の「ふざけた」意味で、この汚い言葉を広げているのである。おかげで、このようにつまらない話を書かされるのである。
その風潮に、天下の毎日新聞が蔓延に手を貸すべきではないが、今回の談話は、一段とたちの悪い、テロリスト紛いの「旧型」で、「血なまぐさい復讐の血祭りに上げてやる」との意味であり、若者言葉では「死語」であるから、引用符で区切っていても、ナマの談話の忠実な引用でなく。記者の作文かと危惧される。
それにしても、天下の全国紙毎日新聞には、校閲部のように、不都合な言葉を指摘、指導して言い換えさせる部門はないのだろうか。ものを知らない若手が書き殴った記事を、そのまま載せるのだったら、ネットのニュースサイトの記事と変わらないことになる。「金返せ」である。
大体、友好関係にあるかどうかはさておき、高校同士の対戦で試合に負けた時に仕返しに血祭りに上げてやるなどと言うべきではないのである。全国優勝しない限り、いつか、どこかで必ず負けるのである。
そのあと、今回のように再戦の機会があるのはむしろ異例であって、無理矢理、因縁話を言わせるものではないのである。高校野球は、仲間内の仁義のためにあるのではないし、主将ともあろうものが、本当にこんな無様なことを言ったのなら、全国紙記者は、積極的にダメ出しして、こんな風に恥さらしさせるべきではないのである。
と言うことで、今回手厳しいのは、毎日新聞社が、失敗に学んでいないからである。毎日新聞が、悪しき伝統を語り継いでいては、忌まわしい言葉は、永遠に絶えないのである。
以上
追記 以上の記事では、毎日新聞に対して不当な非難をしているように見えると思われるので、同社サイト記事から下記部分引用する。
第93回選抜高校野球 東海大 相模×甲府 両監督・主将の話 /神奈川
〇最大限に全力で 東海大相模・門馬敬治監督
昨秋の関東大会での負けは最も悔しい試合だった。新型コロナ感染拡大防止で制限がある中での練習が続き不安はあるが、今できることを最大限に全力で選手たちは取り組んでいる。
〇一戦必勝で戦う 東海大相模・大塚瑠晏主将
甲府は投手を中心に守備が良い、粘り強いチーム。関東大会で負けているので一戦必勝で戦いたい。チームの雰囲気は良い。時間は限られているがまだまだ成長できるようにやりたい。
〇成長を見せたい 東海大甲府・村中秀人監督
運命のいたずらなのか、母校の東海大相模と当たるとは。気持ちを新たにし、秋の大会からどれだけ成長できたのかを甲子園で見せられたらと思う。試合を楽しみにしている。
〇挑戦者のつもり 東海大甲府・三浦諒太主将
秋の大会は守備も打撃もすきが多かったので挑戦者のつもりでやりたい。先輩たちから受け継いだ全国制覇という目標を達成できるように、一戦一戦地に足が着いた野球をしたい。
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