« 今日の躓き石 NHKに望まれる「美しい言葉」垂範 「リベンジ」撲滅に力を | トップページ | 私の意見 「卑弥呼王墓」に「径」を問う 前編      1/2 »

2021年8月19日 (木)

私の意見 「卑弥呼王墓」に「径」を問う 後編      2/2

 幾何学的考証、「方円論」         2021/08/19

〇幾何学的考証
 以下、「冢径百余歩」が幾何学的「径」と仮定して、考証を進めます。

*径は円形限定
 「径」は、幾何学的に円形限定です。学術用語定義ですから、曖昧さも、曲筆もありません。
 液化学図形の形状再現は、普通は困難ですが、円形は、小学生にも可能な明解さです。五十歩長の縄と棒二本でほぼ完璧な径百歩円を描き、周上に杭打ち縄張りして正確な円形が実現できます。
 対して、俗説の「前方後円」複合形状は、「径」で再現可能という必須要件に欠け、明らかに「円」でないのです。
 たしか、「方円」は、囲碁で方形盤に丸石を打つのを言うと記憶しています。

*「前方後円」~不適切な伝統継承
 「前方後円」なる熟語は、同時代には存在せず、近現代造語であり、いかにも非幾何学用語であり、いずれ、廃語に処すのが至当と考えます。
 丁寧に言うと、「前方」部は、方形でなく台形で、通称として俗に過ぎます。
 いずれにしろ、「前方後円」形状に「径」を見る、後代東夷の解釈は不当であり、これを三国志解釈に持ち込むのは、場違いで、不当です。

*矩形用地の表現方法
 かかる墳丘墓の規模を、実務的に形容するには、まずは、用地の縦横を明示する必要があります。そうすれば、用地の占める「面積」が具体化し、造成時には、円部の盛り土形状と方部の形状が推定でき、盛り土の所要量が算定でき、全体としての工事規模が想定できる有意義な形容です。
 「九章算術」は、矩形地では、幅が「廣」、奥行きが「従」で、面積は廣掛ける従なる公式を残しています。「径百歩」とあるだけでは、用地の面積が不明です。「廣」を円径とした盛り土量は計算・推定できますが、「従」から「廣」を引く拡張部が形状不明では、何もわからず、結論として、「冢徑百餘步」は、ものの役に立ちません。
 結論として、円形土地を径で表すのが定式であり、対して、台形土地を足した土地は、径で表せないので定式を外れた無法な記述と断じられます。

*「冢」~埋葬、封土の伝統
 倭人伝記事から察するに、卑弥呼の冢は、封土、土饅頭なので、当然、円形であり、通説に見える「方形」部分は「虚構」。「蛇足」と見ざるを得ません。丁寧に言うと、蛇に足を書き足すと、蛇ではなくなるという「寓話」です。

 史料記事に無い「実際」を読むのは、史料無視であり、かかる思いつき、憶測依存は、端から論考の要件に欠け、早々に却下されるべきなのです。
 結果、箸墓墳丘墓が卑弥呼王墓との通説に、退席をお勧めします。

*是正無き錯誤の疑い
 以上の素人考えの議論は、特に、超絶技巧を要しない考察なので、既に、纏向関係者には衆知と推察しますが、箸墓卑弥呼王墓説が、高々と掲げられているために、公開を憚っているものと推察します。

*名誉ある転進の勧め
 聞くところでは、同陣営は、内々に「箸墓」卑弥呼王墓比定を断念し、後継壹與王墓比定に転進しているようです。壹與葬礼は記録がなく安全です。

                                以上

« 今日の躓き石 NHKに望まれる「美しい言葉」垂範 「リベンジ」撲滅に力を | トップページ | 私の意見 「卑弥呼王墓」に「径」を問う 前編      1/2 »

倭人伝随想」カテゴリの記事

倭人伝新考察」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 今日の躓き石 NHKに望まれる「美しい言葉」垂範 「リベンジ」撲滅に力を | トップページ | 私の意見 「卑弥呼王墓」に「径」を問う 前編      1/2 »

お気に入ったらブログランキングに投票してください


いいと思ったら ブログ村に投票してください

2022年5月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

カテゴリー

無料ブログはココログ