私の意見 禰軍墓誌に「日本国号」はなかった 付録 1 再掲 墓誌の姿形
2018/05/08 再掲 2020/06/20 2021/09/22
〇はじめに
本資料は、NHK BSプレミアム番組「盗まれた長安 よみがえる古代メトロポリス」の部分紹介です。
(2024/02/11現在 NHKオンデマンドで視聴可能(有料))
本資料は、NHK BSプレミアム番組「盗まれた長安 よみがえる古代メトロポリス」の部分紹介です。
(2024/02/11現在 NHKオンデマンドで視聴可能(有料))
番組は、中国の古都で、漢以降だけを見ても、前漢、後漢(董卓遷都時)、隋、唐の帝都であった長安、現在の西安の郊外で、唐代墓跡の盗掘が発見され、追究された経過のドキュメンタリーです。
付け足しのようになっているのが、百済「祢軍墓誌」の話題なのです。2011年頃に、七世紀後半制作の墓碑銘の拓本が公開され、誌文に「日本」の国号が発見されたとして、考古学界に話題を投げかけたのですが、これまで拓本だけで議論していたのです。
今回の番組で、唐突、不意打ちで、所在不明だった墓誌の実物が西安博物院に所蔵されていることが明らかになったものです。まことに、「うれしい サプライズ」(Pleasant surprise)であり、冷水シャワーの「ドッキリ サプライズ」(Surprise!)ではないのです。
◯画面コピー紹介 墓誌全体→該当部分を指摘 (NHK番組の部分引用です)
碑文で、「日」の右下で耳の字のように伸びていますが、これは、「曰」(いわく)と区別するものです。また、「本」が、「夲」(大の下に十)となっていますが、これは、中国では、現代に至るまで「普通」の書き方で、別に間違って書いたわけではありません。と言うことで、優れた職人の技が見てとれます。
碑文で、「日」の右下で耳の字のように伸びていますが、これは、「曰」(いわく)と区別するものです。また、「本」が、「夲」(大の下に十)となっていますが、これは、中国では、現代に至るまで「普通」の書き方で、別に間違って書いたわけではありません。と言うことで、優れた職人の技が見てとれます。
*補追
と一旦褒めたのですが、拓本で確認すると、「曰」(いわく)と似た「日」があったり、手偏と木偏が見分けにくいのがあったりして、石工の仕事ぶりにムラがあり、職人は、教養人でなかったことが見て取れるのが、ご愛敬です。
以上
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