今日の躓き石 「Go To」トラベルの愚劣さ~「ネーミング」が露呈した勘違いの再現か
2021/10/14
今回の題材は、政府関係者諸兄の「言葉」の貧困を歎くのであり、政策としての手違いは「命名」の勘違いに、誰も気づかないことから来ているのではないかと思うのである。ご自愛いただきたいものである。諸兄が躓けば、何千、何万が、ずっこけるのである。
今回は、再開に先立って、観光地の皆さんが呼びかけている報道を見て、これは、黙っていられないと感じたのである。
皆さんの気持ちは、「いらっしゃい」と言う趣旨である。言うまでもないが、観光旅行に出かけるには、何ヵ月も前から用意して、予約するものだから、今日発表して明日から観光客がやってくるものではないし、それでは、食材の手配も、何も間に合わないので、政府の公式発表を待たずに、先駆けて呼びかけるしかないのである。
これに対して、「Go To」は、政府関係者が市民に向かって、どこか「よそ」に行ってしまえと英語の命令文を号令しているのであり、決して「行きましょう」、「行ってください」と言うものではない。ちゃんとPleaseを付けなさいと習わなかったのだろうか。
因みに、「いらっしゃい」と呼びかけられて応えるのは、「Go」でなく「Come」である。合わせて、英語不勉強の上塗りである。
昨年7月の個人的経験から行くと、大阪からは、何とか会津に行けたのだが、多数派の東京人は、折角早めに予約を入れて、家族共々楽しみにしていたのに、都知事の突然の「自粛」命令で足止めされ、大量のキャンセルが出て、各地の人々は、とんでもない被害に遭ったようである。誰かが「行け」と命令しておいて、別の誰かが「行くな」とは、困ったものだと感じたものである。
繰り返して言うと、観光地にとって手痛いのは、時間と手間をかけて、予約を受け、食材や働き手を用意したところへの、どたキャン「土壇場キャンセル」である。これは、一種の社会悪である。個人として、こんな悪事に手を貸すことはできないのである。おかげで、昨年10月以来、ほぼ、キッチリ足止めである。
以上、政府の施策は、最高学府を最高の成績で修了した秀才軍団の輝く叡知と勤勉な労苦の賜物と思うのだが、今回の「Go To」ドタバタに関しては、落第生の答案を見ているようで痛々しいのである。人は、失敗から学んで「ノウハウ」を画策するのだが、素人の苦言も参考にして欲しいものである。
以上
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