今日の躓き石 毎日新聞に巣食う前世紀の遺物 「ナイター」の醜態
2021/11/28
今回の題材は、毎日新聞大阪朝刊14版スポーツ面である。二面続きの日本シリーズ第6戦戦評であるが、この面は、そっくり「オリックスブレーブス」の敢闘評だと思う。但し、今回は、とんでもない祝福を被っていた。
「ほっとじゃない」と小見出しを付けているのは、折角の冠スポンサーを揶揄して、既に無礼なのだが、いきなり「晩秋の屋外」『ナイター』とは、「ほっともっとフィールド神戸」を侮辱しているものと見える。担当記者の無神経さに恐れ入るが、署名入りとは言え、そのような記事が堂々と全国紙「毎日新聞」の紙面を飾るというのは、どうかと思う。
多分、公表されていないと思うのだが、野球界は、先輩達が持ち込んだ「ナイター」と言う二十世紀の遺物「インチキカタカナ語」の野球界内での蔓延、さらには、他分野への拡散、ひいては、「日本」文化を汚染したという過去を恥じて、当用語の使用禁止を誓っているように見えるのだが、公言すると、野球界先覚者の名声に泥を塗るので、「黙殺」を図っているように見える。
そのせいか、長く「ナイター」を聞かず、目にしなかったと思うのである。そのような対応は、事を荒立てるのを好まない「日本」の言葉の浄化活動として、もっともと思う。
それが、今回の事例では、この「レジェンド」≒「博物館入りの錆び付いた骨董品」を堂々と持ち出す担当記者がいるのに呆れた。
毎度の事だが、毎日新聞社は、用語基準を徹底していないのだろうか。(用語基準が無いと言うつもりはない)
以下、止めどない愚痴は、過去記事と重複するので略する。
以上で、「ナイター」排斥論を久しぶりにぶった。
*余談~「メンタル」の亡霊徘徊
たまたまであるが、その左隣の記事が、「平常心」のでかい見出しで切り出していて、以下、具体的に試合進行と選手のコメントを綴っているのは堂々たる書きぶりで、まことに感心したのだが、末尾の締めで、「メンタルを整えて」としているのに、大いに落胆した。
衆知の如く「メンタル」なるさらなる「インチキカタカナ語」 は、スポーツ面のあちこちに蔓延していて、特に名詞としての用法は、関係者の無頓着さを反映して、まことに胡散臭いことになっているのだが、ここで、全国紙の格調高い名記事の締めを穢すとは残念であった。
「メンタル」なる「わけのわからないもの」は、「フィジカル」な実態のある存在ではない、ある意味、「幻想」なので、当人にしかわからないものであり、「整える」、「乱れる」、「強化する」などいっても、形で示せないから、他人には感じ取れない。
記事は、選手の挙動と発言から練達の記者が察知したようであり、普通の言葉で語られているので、読者が共感する事ができるが、「メンタル」は、読者との心の連携を断ち切る、異様な概念であり、ここに持ち出すのは、何とも場違いである。
練達の記者は、選手と接していたために、自身の中に「メンタル」が整う様を「イメージ」≒『おどろおどろしい「絵姿」』として思い描いたかも知れないし、それは、記者の心の眼には、眼前の光景と見えたのかも知れないが、読者は、何も見ていない。
ご高説の押しつけは、「イメージ」共々、御免被りたい。
以上
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