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2022年3月14日 (月)

新・私の本棚 番外 「邪馬台国サミット2021」補 ⑵ 概論 1/5

[BSプレミアム]2021年1月1日 午後7:00, 【再放送】 5月30日 午後0:00
 私の見立て ★★★☆☆ 諸行無常~百年河清を待つ              2021/05/24 補充 2022/03/14
 NHKオンデマンドで公開中  

〇NHK番組紹介引用
番組内容 日本史最大の謎のひとつ邪馬台国。どこにあったのか?卑弥呼とは何者か?第一線で活躍する研究者が一堂に会し、最新の証拠や資料をもとに自説をぶつけ合う歴史激論バトル。

出演者ほか 【司会】爆笑問題,【解説】本郷和人,【出演】石野博信,上野祥史,片岡宏二,倉本一宏,佐古和枝,高島忠平,寺沢薫,福永伸哉,柳田康雄,渡邉義浩

▢はじめに
 NHKの古代史(三世紀)番組の前作は、司会者が揃って素人(風)であって、素人論者の乱暴なコメント連発で幻滅したのです。その後、民間放送で、広く取材した番組で司会者の含蓄のあるコメントに感心したものです。
 NHKは、年々歳々の使い回しでげんなりしていましたが、ようやく新作にお目にかかりました。いや、一視聴者としては、大枚の制作費をかけて、ごみ情報番組を増やすくらいなら、何もしない方がましと思うのです。

 今回の番組も毎度ながら、背景に倭人伝刊本を大写しで見せながら、そこに書かれているはずの「邪馬壹国」、「壹与」を、現代創作の「邪馬台国」、「台与」と決め付ける定番手口に幻滅します。それほどではないものの、魏使来訪が海上大迂回になっていて、計算は大丈夫かな、ちゃんと史料を読めているのかなと心配しているのです。

 このように、まず最初に取り組むべき史料解釈の基礎固めが疎かなままなので、脚もと乱雑で、架空の論理を積み上げていくのは、「最新」の証拠や資料をもとに自説をこね上げる様子で前途多難です。二千年前の文書史料が、ろくに読めていないのに、何が飛び出すのか、剣呑な話です。

総論
 不吉な序奏から、意外に冷静な論議となり順当な展開でした。前作は、纏向説陣営の広報担当風で、当ブログの批判がきつくなっていたのです。
 当番組は、討論でなく各論紹介と評価になっていて、改善が見られたものでした。

*碩学の晩節
 一番印象に残っているのは、最後に、纏向博士の石野御大(石野博信師)が「レジェンド」(博物館財貨)の立場から、静謐な託宣を垂れていたことです。当コメントは、氏の晩節を飾る明言と思うので、さらりと紹介すると、『「倭人伝」に書かれているという「邪馬台国」の所在について論議するのはこの辺にして、歴史を語ろうではないか』というものだと思うのです。

 纏向出土の土器も、全国各地から持参されたなどの年代物のこじつけ議論を去って、吉備から持参、あるいは、将来されたかと、穏当な推定はありがたいのです。
 それまで、「談合」とか「大乱」とか、それこそ、治にあって乱を求める議論が漂っていましたが、氏の齎した柄杓一杯の水で、全て鎮火した感じです。ただし、後進の方は、石野氏の木鐸を担うのは、自分たちだと自負して新たな火種を掻き立てていたようです。

 後継者諸兄も、三世紀における倭国広域連合「古代国家」の白日夢を、早々に卒業して時代相応の考察を進めるべきではないでしょうか。今からでも遅くないと思うのです。もっとも、ただの素人がここでいくら提唱しても、何の効果もないのでしょうが。

                                未完

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