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2022年6月21日 (火)

新・私の本棚 長野 正孝 古代史の謎は「鉄」で解ける  8/11 改訂版

 『前方後円墳や「倭国大乱」の実像』 PHP新書 2015/10/30
私の見立て ★★☆☆☆ 傷だらけの野心作   2017/12/15 追記公開 2020/07/09 2022/06/21

◯掉尾の観察 承前
宿や馬を準備した駅制がないとそれだけの距離の旅はできないのです。
 全くお説の通り。滅多に聞けない賢察であり、絶賛です。と褒めましたが、それだけがどれだけなのか。宿舎なしに数日以上移動できないのは自明です。
 馬は、三世紀に輸送手段として普及していなかったようだし、どのみち蹄鉄(Horse shoe)なしの裸足では、駄馬は荷駄を背負って移動できないし、乗り馬も長旅できないから、馬がいてもいなくても大勢に影響ないのです。それとも、江戸時代のように、駅ごとに、馬に草鞋を履かせていたというのでしょうか。

しかし、山陰道は、沿岸を船で移動するので「水行一月、陸行十日」です。
 根拠不明の妄想と見えます。なぜ、山陰側は沿岸(すなわち陸上部)の道を行けるのに「山陽道」が山中なのは、なぜか。後世、街道ができたのではないのか。何が楽しくて、わざわざ道なき道を行くのか。不可解です。もちろん、山陰道と言っておいて、船に頼るのは、とんでもない勘違いでしょう。
 と言うものの、山陰沿岸の山陰道が、滑らかで通行容易だったはずはないのです。

間違いにすれば、すべて、条件が違ってくる。
 そりゃそうです。これまでの「神学論争」の大半は、これです。誰が何を根拠に間違いというのかです。 自分の意見に合わせて、史料を撓めて、望みの形にするのは、神学論争でもままあるようです。

なお、本書で縷々説明したような理由で卑弥呼の特使難升米は当時の瀬戸内海は通れないし、通っていません。
 論拠の部分を飛ばして読んでいるのは申し訳けありませんが、お言葉通り説明されているとしても、「通れなければ通りようがないから通らない」のは自明です。行数稼ぎの冗語は、ご勘弁いただきたいのです。一貫航行できなかったとしてもそれが全てではないはずです。

つまり、邪馬臺国が近畿に存在すること自体が物理的に無理(不可能)なのです。

 「自体」とは、言っている意味がわからないのです。冗語ですか。
 「物理的に無理」と言いますが、物理法則に違反していない限り、無理に見えても、成せば為るのではないでしょうか。しばしば、「無理」を通して「道理」を克服するのが歴史ではないでしょうか。と言うようなつまらない反論が出ないように、普通の日本語で、「女王国は、近畿/畿内に存在した可能性はない。」とでも言ったら良いのでは無いでしょうか。要するに、北九州の伊都国から、畿内まで、二十日どころか、一ヵ月かけても、到達する手段がないのです。

 ある集団の存在というか生存は、自然の摂理に逆らっても、相当の期間、持続できるのです。つまり、この部分は「負け犬の遠吠え」と見られるだけです。

 と言うことで、この部分も、根拠不明の否定表現づくしです。

                               未完

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