今日の躓き石 毎日新聞社報道倫理崩壊を歎く 「わが町にも歴史あり」 1/2
~「知られざる大阪 /580 東高野街道/71 藤井寺市~羽曳野市 古墳覆う秘密のベール /大阪」 2022/07/30 投稿 2022/08/23
◯始めに
書評に値しない無法な毎日新聞記事の墳墓論に、深刻な報道倫理崩壊を感じる。因みに、大阪地方面の連載記事であるが、他地方の読者も、購読者以外の一般読者も、同社サイトから読めるので、地方限定でないとして扱っている。
同報道は、本来、記者が、管内の各街道を歩く、むしろ気軽な歴史紀行記事であるが、突如、史料の乏しい古代分野に迷い込み、考古学的な記事となって、今回の古代論記事に至ったのである。何しろ、日本が実生の太古である古墳時代の街道を、現代の地上から偲ぶことは不可能なので、風評、憶測の世界に迷い込んだのである。
その結果、確定した情報の無い時代に対して、言わば、風評報道に留めるなら、何とか許容範囲だが、根拠の無い独善に落ち込み、国家機関としての責務を果たしている「宮内庁」に対して、全国紙としての権威を笠に着て、無責任で個人的な誹謗、中傷を投げつけるのは不法と感じる。
以前の回で、研究機関所長の談話が紹介されたが、それは同所サイトで公開の所長見解と照合でき、記者の勘違いに惑わされず、批判できる。
これに対して、今回突出した、不勉強ものの落書きと見て取れる誹謗、中傷は、別格の不法行為である。落書きされては、どんな第三者史料を根拠にしているのか、追及しようがない不当な書き方になっている。
*報道倫理崩壊の形跡
今回示されたのは、報道の「偏向」などではない。毎日新聞社の「宮内庁」批判、弾劾には、強固かつ客観的な論拠が必要である。
念のため言うと、当方は、「宮内庁」の見解に無批判で追従しているわけではない。又、「宮内庁」の反論、抗議を代弁しているのでもない。記者の心得違いを諭そうとしているだけであリ、その後に、天下第一の毎日新聞の煌々たる後光が差しているので身構えているのである。
今回の記事が、市中の個人研究家の私的なサイト記事であれば、この世界でまま見られる度過ぎた暴言として無視すれば済むが、今回は、一般読者に向けられた全国紙記事であるから、読者は全国紙の権威に裏打ちされた非難・弾劾と見るから大問題なのである。
*毎日新聞社の報道倫理
毎日新聞社の編集部門には、「ファクトチェック」機能すらなく、記者の書いたままの「フェイクニュース」で誌面を汚すのだろうか。
*記事引用/批判
以下、知財権に抵触しない範囲で部分引用し、批判を加える。疑問の向きは、毎日新聞社ウェブ記事で確認いただきたい。
「仁徳天皇陵」とは宮内庁がそう言っているに過ぎず、誰も確かめたことがない。治定(じじょう)といって、要は政治的に天皇陵を定めているのだが、立ち入り調査を認めていないから、ほんとに仁徳天皇が葬られているかどうかわからない。
コメント:
仁徳天皇陵治定は、宮内庁が、国家機関として責任を持って公表しているのであり、別に、同庁の口から発声して「言っている」のではない。
そのようにして公表された内容を「過ぎず」と断定する独善の根拠は、不明、そして、「誰も確かめたことがない」とは、どんな事項かも不明である。誠に無責任である。
政府機関が、主権国家の公式見解を公表するのは、高度に「政治的」な判断に基づくのであって、無責任な野人が「安直に」批判すべきではない。
「ほんと」は「わからない」から「仁徳天皇墳墓でない」との確証はない。
記者は、何か、「カルト」に深く帰属して、特定の言葉遣いに「取り憑かれて」いるのだろうか。これでは、信用を無くしかねないので、職業柄、早急に克服された方が良いように思う。
そもそも、宮内庁の治定は実態と合わないものが多い。要は間違いだらけなのだ。古墳の築造年代と、治定されている天皇の年代が合わないとか。
古市古墳群でいえば、雄略天皇陵だ。宮内庁が治定しているのは島泉丸山古墳(羽曳野市)だが、研究者の多くは岡ミサンザイ古墳(藤井寺市)と考えている。雄略は5世紀後半の大きな変化の時代を担った大王だ。
コメント:
公開情報宮内庁「治定」と対比すべき「実態」は一切明示されず、委細不明なのに、「要は」と乱暴に括って、「間違い」「だらけ」と蹴散らかすのは、猛々しいところを誇示したつもりだろうが、容易に見透かされる内情は、ひたすら「不明瞭」、「不合理」で、中学生並の乱文と言われそうである。
宮内庁の専門家集団と対決して、勝てると思う根性は、素晴らしいのかも知れないが、一読者としては、ご勘弁頂きたいと思うのである。
新聞は社会の公器である。特定の社員が、好き勝手に汚(けが)して良いものではない。
半人前の言いがかりは、何度言い立てても、門前払いがせいぜいであり、それだから、毎日新聞の紙面を不法に乗っ取って、勝手な意見を言い立てているのだろうが、この紙面分、新聞代を返せと言いたいところである。一ヵ月分「ただ」にしろとまでは、言いたくても、言わないことにしておく。
未完
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