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2022年10月12日 (水)

私の意見 英雄たちの選択 ニッポン 古代人のこころと文明に迫る 再掲 9/17

ザ・プレミアム 英雄たちの選択新春SP▽ニッポン 古代人のこころと文明に迫る [BSプレミアム]
私の見立て★★☆☆☆  2018/1/3   2018/02/03記 復元再掲 2021/07/19 補充 2022/10/11

*驚きの大型建物群
 纏向建物群の時代比定は、時代に似合わぬ工法を想定していて、玄人筋の疑惑を招いているようである。 
 素人なりに考えると、後世、仏寺建築に半島から技術者を招請したときには、すでに鋼の大工道具が到来していて、製材工や大工を養成できていただろうから、大規模建築に必要な長寸の角柱が製材できたように思う。
 この点の見極めは、纏向建物群の時代考証に不可欠だが、説明者は、この点を言いたくないようである。

※柱穴と柱
 素人考えで恐縮だが、纏向建物群が三世紀前半のものだというのなら、当時建造可能な丸柱で、屋根の低いものであったろうと感じる。
 纏向建物群で、角柱穴が出現したことから、たちまち画期的な角柱が採用されたと提唱されているが、丸柱に角柱穴を掘ったのではないかとの批判に応えていないようである。
 つまり、敷地縄張り時に、各柱穴の位置を決定するが、その際、想定位置に角穴を掘ったのではないか。それだけである。
 建築の際の各部の組合で、位置調整が予想されるから、大きめに掘った可能性がある。それまでは、個別の建物の縄張りの際に、柱穴位置に柱材を据えて、現物合わせで丸柱穴を掘ったのではないかと思うのである。
 建物の高さは、柱穴から推定した柱寸法による柱強度に従い計算するのだろうが、柱が柱穴より細ければ、推定高さは低くなるものと思う。雨の多い日本では、中国式の構造に比べて、屋根の傾斜を大きくして、雨水の排出を促進するのだが、これは、屋根が高くなることになり、瓦葺きにしろ、萱葺きにしろ、屋根屋泣かせと思うのである。
 是非、当時の工事手順を考慮の上、妥当な配慮をいただきたいものである。

※画餅技術の発展
 表示されたような概念図を描き上げるのは、CG技術者には児戯の類いであろうが、少なくとも要所に角柱が揃わなければ、このような大規模建物は、実現困難な「画餅」と思われる。何より肝心な、材料力学的な構造計算はどうなっているのだろうか。
 当時の遺物に描き残された建物外観も、現実の記録なのか、関係者の願望なのか不確かではないか。

※屋根屋の嘆き
 さっさと描き進んだ萱葺きらしき屋根は、どんな足場と道具でこの高さと傾斜としたのか。すでに、練達のとび職や屋根屋がいたのだろうか。また、高温多湿の夏、急速に進展する雑草繁茂や鳥や虫の害をどんな手段で防いだのか、興味津々である。
 あるいは、隣接する建物からの飛び火は、どう考えていたのだろうか。

 後年、葺替に要する人員の動員と萱材調達が困難で、20年程度で廃棄したのではないか。材木を、わら縄で結わえたとすると、その辺りが限界とも思えるのである。ある意味、建て替えで、工事関係者を維持していれば、民家の大型建物がない時代、技術を維持できたのではないか。

                     未完

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