今日の躓き石 NHKが泥を塗った「唯一無二」の決意の輝き
2022/12/19
今回の題材は、公共放送NHKの看板番組「NEWS WATCH 9」の途方も無い愚行である。
サッカーワールドカップで輝かしい成果を得たポイントゲッターのインタビューで、選手が「リベンジ」、つまり、恨みを晴らす血の復讐を宣言しているのを何度も取り上げたのに加えて、キャスターまで汚染蔓延に同調して「リベンジ」と叫んでいたのは、何とも、情けなかった。それにしても、勝って当然、負けたら報復とは、とてつもない誤解を抱えた世界観の腐敗が漂っている気がする。こんな問題発言を報道して、視聴者にどう感じろというのか。困ったものである。
「リベンジ」は、どうやら、戦前以来の蛮習を引き継いでいる野球界独特の発言だと思っていたが、サッカー界で、しかも、欧州で活躍している一流の選手が、罰当たりな言葉をぶちまけているのは、何とも、情けないことである。サッカー用語の英語は、紳士の國「イングランド」から起こっているから、罰当たりな言葉への非難は厳しいはずである。今後とも、海外で活躍したいのであれば口を慎む事である。
過去の番組から見て、NHKスポーツ担当記者は、どうしても選手に「リベンジ」と言わせたいのか、画面外で「リベンジ」を言うように誘導しているふしがあるから、今回も、うまく言わせたのかも知れないという疑惑がある。そうでないなら、今回の「放送事故」に近い失態について、懺悔すべきである。
近来、NHKは、軽薄な若者に媚びて、国民のお手本となる品格を穢しているという批判があるようだが、今回もその流れかと思うのである。今回も、おおいに価値を落としているが、こんな番組作りをしているのなら、受信料はご勘弁頂きたい。お気に入りの若者層からたっぷり儲けて頂きたいのである。
それにしても、僅かな発言内容で血まみれのテロリスト用語、「リベンジ」連発とは、選手の人格が疑われるのである。闘志を燃やすのは結構だが、敵を罵らなくても、闘志は維持できるはずである。口汚いのは、野球界だけで十分である。
以上
追記すると、再放送のない「NEWS WATCH 9」でなく、 BSのdチャンネルのニュース報道によっても、堂々と「リベンジ」宣言している。
ここでの報道は編集できるから、当の選手の恥が広がらないように、保護できたように思うのだが、そうしていないという事から、NHKとしてこの罰当たりな言葉を公認して、普及に努めているとも見える。本当に困ったことである。
それにしても「エースとリーダー」になるのは、当人が勝手に言うことではなく、実力と人望、つまり、人格も合わせて問われると思うので、ぜひ、考えと言葉をそれにふさわしいように改めて欲しいものである。
これは、NHK受信料の問題で無く、善良な納税者としての意見であるが、それにしても、次の四年間、全ての大会で対戦する相手を血祭りに上げて、今回の敗戦の悔しさを思い知らせるというのは、NHKとして報道するような意見なのだろうか。
因みに、別の選手の談話報道には、このとんでもない暴言は出てこないから、サッカー日本代表チームの公式見解では無いかも知れない。言っている内容に変わりはないように思うので、日本代表チームにふさわしい広報担当は居ないのだろうか、誠に不満である。これもまた困ったことである。「リーダー」にふさわしい、自省された「大人」、「紳士」の談話に、大いに感服する。
以上
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