新・私の本棚 番外 ブログ記事 makoto kodama「古代史の散歩道さんへの返信(その二)」6/6
邪馬台国探訪「古代史の散歩道さんへの返信(その二)」 2023-02-18 19:08:37 初稿 2023/02/19
*圏外用例お断りの弁
ついでに言うと、三国志に収録されている「呉書」(呉志)は、東呉の史官が、海にも川にも通じた東呉皇帝のために書いたものなので、同時代用例として持ち出さないようにご注意頂きたいものです。これまで、無効なコメントが付いたことがあるので、貴兄が恥をかかないように露払いしました。
だから沿岸航行を実行不可能と決まっていると言い張るのは、現実の世界ではない、古田教祖様の脳内における単なる妄想に過ぎません。
しかも、古田説は「海上郡街道」なんて奇異な話を捏造しないことには説が成り立たなくなるようですね。
これは、貴兄の鯱張った応答を「揶揄」した「疑似餌」であり、この字句は読み取っていることを確認したものです。うまく釣れてホッとしています。
丁寧に言うと、「水行」の根拠として求められるのは、現代の東夷の漁師が「伝馬船」で往き来するというような風評ものでなく、古代帝国の根幹としていた「街道」として維持されていたことを堂々と示すことを求めているのです。貴兄を見込んで高い基準を擬したものですが、回答として三世紀ならぬ現代の風評を論拠として提示されるのは、貴兄の方針に反しています。
それにしても、「奇異」は、歴史的な語法で絶賛口調であり、一瞬安心させておいて、どっと冷水を浴びせる「サプライズ」戦法と思わなかったのです。見事な詐話作法です。
因みに私は、「南水行十日陸行一月」と書いたのは、景初三年に倭使を倭国に送還した(仮の)帯方郡使であり、「郡より女王国に至ること萬二千余里」と書いた魏の正使梯儁らとは異なる別の帯方郡使だと考えています。
貴兄の臆測は、資料原文の順当な解釈に反したものであり、見当違いであることは、既に述べましたが、貴兄のほろ酔いの理解を越えていたためか、眼鏡の度が合っていなかったのか、とにかく、読み飛ばされたようで残念です。貴兄の汚い言葉遣いで言うと、誠に懲りない「誤解派教祖殿」となりそうですが、当方は、そんなことは、思っていても言いません。
詳しくは拙書
【「魏志倭人伝」の正しい解釈で邪馬台国論争遂に決着】
をどうぞお読み下さい。
当方は、「営業」しているのではないので、「広告謝絶」としておきます。
◯終わりに
またも無視されて、無駄を承知でご注意します。
史料は、史料批判した上で提示するべきものです。念のため言うと、史料批判とは、勝手放題に難癖を付けることを言うのではありません。文献全体を解釈して、深意を知るものです。今回の「韓国反抗史料」は、それ以前のもので、明らかに時代錯誤で無効なものですから、そんなものを表通りに持ち出すのは、史学者にとって「逃げ恥」ではないかと、素人ながら懸念するものです。
安易に、断定口調を起用しないことです。断定口調は。論者が自信のないときに多発されるものです。
「古田氏」非難は、多分、一回ごとに懸賞金が出るのでしょうか。何にしろ、後世に残るのは貴兄の発言ですので、せいぜいご自愛いただくことをお勧めします。これも、非難しているものではありません。
方や、古田氏の提言の積み上げは、真摯なお弟子さんたちによって、丁寧着実に進められているので、その動向を見めた上で、学問的論争を挑まれたらいかがでしょうか。
以上
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