新・私の本棚 番外 ブログ記事 sinfu「光正解釈説 総纏集」 4/10
光正解釈説 総纏集 「中国語学習と邪馬台国研究と家電修理等」2018-04-16 13:20:00
私の見立て ★★★☆☆ 丁寧な労作 ただし前途遼遠 2023/02/03
・「カット」、つまり削除(改竄しても)されているのは、道里などの要件であり、不必要な「ゴミ」ではありません。要件を削除して理解せよとは、改竄同然の理不尽です。削除改竄しても、行数には差がないので、再掲載は、単なる行数、紙数稼ぎとも見えます。
・本論に還ると、「到」と「至」が、使い分けられていますから、違う意味と解すものと思われます。
たとえば、其南、又南、次南とかの様に次に繋がる文字が有れば、移動してると理解できますが、上記の並列の書き方で伊都國の次は 奴国に行って、次は 不彌國に行って、次は 投馬國に行って、そして邪馬壹國に行くと解釈するのは不自然です.
・総じて、「何が自然か」の説明が必要です。ここは、原文解釈を試みているのであって、貴兄の理解を云々しているのではないです。
どこにも連続(連動)して移動するとわかる言葉が使われていません。
《また、そこから東南に行って、又、そこから今度は東に行って、またそこから南と解釈するには無理があります。》
・ごっそり削除して全体の意味がわからないようにしておいて、ことさら用語を言うのは不可解です。「そこ」の乱用も、筋の通らない話です。
古代史論考では、普通に言うと「無理」なことを押し通す、難易度極上の「曲芸」が「至芸」として、絶賛されるようになっているように見受けます。なぜ、「又」「また」と書き換えるのかも、不可解です。
魏志倭人伝の始めの所で狗邪韓國から対馬国に至る箇所には始度一海と有り、次に対馬国から一大國に至る時は 又南渡一海 と又の表示があり、一大國から末盧國至る時は 又渡一海と又の表示があり、何々して何々とわかりますが、
・当記事に於ける「又」の意義を適切に理解されている点には同意します。
ちなみに、「又」は、「さらに」の意味ですが、「さらに」の語意として「次に」なのか「それとは別に」なのかは、不確定です。
読者は、文脈を理解した上で、目的地への行程を一路描いた記事であると見ると、初めて「次に」と理解できるのです。
とは言え、尻切れ蜻蛉では困ります。
東南 到伊都國 (東南に行くと伊都國) 東南至奴国 (東南は奴国) 東行至不彌國 (東に行けば不彌國) 南至投馬國(南は投馬國)
南至邪馬壹國(南は邪馬壹國)
この箇所は、ただ単に東南はどこどこ、南はどこどこ、とただ文を並列に書いてあるだけで、
どこどこに行って、そこから何処何処を示すことばがない。
・蒸し返しの行数稼ぎはいい加減にして頂きたい。「行くと」「行けば」の気まぐれな使用/使い分けも不可解です。
ここでは、「到った」伊都国以降は、すべて「至」として、道案内しただけとの解釈が有力です。
古来、「倭人伝に示された帯方郡からの行程は伊都国で終わり、邪馬壹国は行程外」という見解が示されていますが、論理的な反論は見られません。
そうしたいなら、たとえば、
東南 到伊都國 (東南に行くと 伊都國に到り) 又東南至奴国 (又、東南に行くと奴国) 其東行至不彌國 (其の東に行くと不彌國)
其南至投馬國(其の南に行くと投馬國) 又南至邪馬壹國(又さらに南に行くと邪馬壹國)
という風に書かれていれば移動していることはわかりますが、この箇所にはその様には書かれていないのですべて末盧國からの場所説明になっています。
・蒸し返しばかりで、さらに行数が進み、ページが変わり、原文改竄の過程が見えなくなっています。早く結論を言うべきです。
聞いている方は、半分居眠りしているはずです。
・ふと見ると、背理法的に、不適当なお手盛り改竄例を提示した上で、「この箇所」とするお手盛り改竄例と比較して論じていますが、お手盛りとお手盛りの紙相撲で勝負されても、何とも言いがたいのです。
・以下、強引に「末羅国起点」の放射行程説を唱えて、榎一雄師の所説を踏み台にしていますが、榎師は、漢書などの典籍を踏まえて多大な考察を経た上で、伊都国が、当時、地域の政治経済の中心であったとの判断から、行程の要であると学会に対して提言したものであり、後世のものは、榎説を精査した上で、「不都合を指摘して、新説を有意義な改善説として提言するのが義務」と思うのです。榎説の原文は、読んだのでしょうか。
先賢諸兄姉の所説を理解すること無く、お手製、お手盛り新説は、ちょっと、安直ではないでしょうか。
未完
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