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2023年2月 4日 (土)

新・私の本棚 番外 ブログ記事 sinfu「光正解釈説 総纏集」 3/10

光正解釈説 総纏集 「中国語学習と邪馬台国研究と家電修理等」2018-04-16 13:20:00
私の見立て ★★★☆☆ 丁寧な労作 ただし前途遼遠      2023/02/03

 自動車を運転する方は、大きな交差点で、右に行くと何処何処、左に行くと何処何処、まっすぐ行くと何処何処、斜めに行くと何処何処と書いてある表示板を思い浮かべていただければご理解しやすいと思います。
 また、観光地、ハイキングコースなどで岐路がある場合矢印表示で右矢印は至何処何処、左矢印は至何処何処、まっすぐは至何処何処と書いてある道案内の板を思い浮かべると理解しやすいと思います。
・折角字数を費やしていても、何の説明なのか読者に伝わらず、全く不可解です。ご提案のような「全部文章で書いた案内板」が、この世のどこかにあるとも思えません。「大きな」交差点も、的外れで無駄口です。
 「自転車を運転しない方」でも、ナビゲーターとして同乗することはあるので、その意味でも意味不明です。折角理解しかけていたのをかき混ぜられて、説明を聞かなければよかったと思わされるのです。

 東南陸行 五百里 到伊都國
 「(末盧國から)東南方向に五百里行くと伊都国に到る。」
・「到る」とある以上、伊都国が当面の終着点と見るべきと思われます。
 東南至奴国 百里
 「(末盧國から)東南方面は奴国に至る。百里です。」
・以下、末羅国起点の道案内とするのには、同意できません。
 東行至不彌國 百里
 「(末盧國から)東に行くと不弥国に至る。百里です。
 南至投馬國 水行二十日
 「(末盧國から)南は、投馬国に至ります。船で20日です。」
 南至邪馬壹國 女王之所都 水行十日陸行一月
 「(末盧國の)南は女王の都の所、邪馬壱国に至ります。船で10日、陸路で一月です。
「女王の都の所」とする「俗解」は、蛮夷の「王」、しかも蛮習である「女王」の王治に、太古の周王の「所都」に並ぶ至上の尊称を付していることになり、公文書である「倭人伝」の用語として、大変、大変不都合です。これでは、東都洛陽に住まう「天子」に匹敵する扱いであり、そのように不敬を語る史官は、失格してしまいます。(本当に、首を切り落とされるかも知れません。頓首。)
 「俗解」は、いくら大勢を占めていても、安易な誤解であり、正解としては、句読を改め、「都」を次の文頭に送り、単に「女王の所」と解すべきと思われます。いや、世界中の大半の読者が誤解を読まされているので、ここで正解を説いても、伝わらないとは思うのですが。

 すべて末盧國からの道案内的な説明箇所になってます。
・全体として、不可解であり同意できません。普通に読めば、「至る」末羅国は通過点、「到る」伊都国が到着点で、そこからの道案内と見えます。別記事で、現代中国人の講釈を引いていますが、古文解釈として、適切とは見えません。
 それぞれに、(末盧國から) と素っ頓狂な追記を付けて、ますます意味が分からなくなっています。解釈に際して、陳寿の書いていないことを書き足すのは、止めた方が良いでしょう。 「道案内的な説明箇所」の意味が不明瞭です。

 この箇所の説明をわかり易くする為にさらに不必要な個所をカットすると下記になります。
 東南到伊都國
 東南至奴国
 東至不彌國
 南至投馬國
 南至邪馬壹國

 東南は伊都國
 東南は奴国
 東は不彌國
 南は投馬國
 南は邪馬壹國
 こうすると、わかり易いと思いますが、ただ方向のあとに国名が書かれてるだけです。(並列に書かれてる)
・原文を無残に改竄していて、明解になった/したとご満悦のようですが、これでは、先ほどまでうっすら分かりかけた気がしかけていたのが、全く意味不明になっています。「カット」(削除改竄)したために、原文の要点がなくなっているからです。古典的な警句として、「赤ん坊を湯浴みさせた後、湯と一緒に赤ん坊まで流すなよ」と言うのがありますが、大丈夫でしょうか。あるいは、カツブシを煮立てたとき、湯の方を棄ててしまう「長屋の花見」の落語ネタの方が身に沁みるかも知れません。くわばら、くわばら。と言うことで、示された文例には、全く同意できません。
 世上、大抵の研究者は、自説の裏付けとするときは、引用文を部分削除して、勝手に改竄するので無く、()に入れるとかして、『「不必要な個所」を隠さない』ようにしています。それとも、それでは、こじつけがバレると心配しているのでしょうか。いずれにしろ、ここで無駄に十行が費やされているのです。

                                未完

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