今日の躓き石 毎日新聞 名人戦観戦記の「屈辱」
2024/05/18
本日の題材は、毎日新聞大阪朝刊第14版掲載の「第82期名人戦七番勝負 豊島将之九段-藤井聡太名人 第2局の1」である。
呆れたのは、同記事は、別主催者のタイトル戦「叡王戦」5番勝負第二局で、藤井叡王が屈辱的な敗戦を喫したと、ちと古い報道で開始している。最後は、同タイトル戦主催者の担当者の談話が盗用されているのである。「盗用」というのは、どう考えても、毎日新聞社ともあろうものが、「藤井名人がタイトル戦敗者として晒し者になった」などと云う屈辱的な報道を、名人戦観戦記の冒頭に24行に亘って掲載するはずがないからである。叡王戦中継番組関係者は、低額予算で番組維持のための連日の苦闘と引き比べて、大資本の全国紙の観戦記運営の暢気さを揶揄しているのではないかと見えるのである。
これでは、名人共々、挑戦者の顔も丸つぶれである。合わせて、長年の伝統を継承している毎日新聞の品格が疑われているのである。
なにしろ、今回の掲載は第四局の初日であり、挑戦者はカド番に喘いでいるし、叡王戦は、逆に叡王二敗のカド番であり「屈辱」どころか逼迫しているのだが、朝刊掲載の観戦記は、別次元の懐旧談であり、これでは、新聞棋戦の読者が減るのではないかと思われる。
別に速報せよと言っているのではないが、第三者の棋譜報道を制限している以上、速報性を持たせるべきではないのだろうか。
当該観戦記者は、A級順位戦観戦記で一方対局者のぼやきを延々と盗用して一回分原稿料をもぎ取っている実績があるから、初回ではないので、ここで悪質だと言われたとき、毎日新聞社はどう反論するのだろうか。名人戦共催なので多少の手抜きは、被害が薄められると思っているのだろうか。無駄な、というか、逆宣伝効果のある観戦記を割愛したらどうかと言うつもりはないが。
今回は、字数が少ないが、不快感は、いや増しである。宅配講読者としては、この部分の紙面、全記事39行中の24行相当を返金してもらいたいほどである。それとも、毎日新聞の観戦記運用が気に入らなかったら、朝日新聞に切り替えろというのだろうか。なんら改善がないから、口調がきつくなるのは、当然であろう。
以上
« 新・私の本棚 出野 正 張 莉 「魏志倭人伝を漢文から読み解く」 ⑵ 1/1 | トップページ | 新・私の本棚 「新古代史の散歩道」ブログ批判 南畝 「乍南乍東」2/2 補充 »
「今日の躓き石」カテゴリの記事
- 今日の躓き石 毎日新聞夕刊一面の墜落 今ひとたびの「リベンジ」蔓延(2024.08.28)
- 今日の躓き石 日テレプロ野球放送の「リベンジ」連発の恥さらし(2024.08.20)
- 今日の躓き石 NHKに出回る「リベンジ」病 懲りない粗相(2024.06.28)
- 今日の躓き石 毎日新聞スポーツ面の「リベンジ」再来 順当な番狂わせか(2024.06.04)
- 今日の躓き石 毎日新聞 名人戦観戦記の「屈辱」(2024.05.18)
« 新・私の本棚 出野 正 張 莉 「魏志倭人伝を漢文から読み解く」 ⑵ 1/1 | トップページ | 新・私の本棚 「新古代史の散歩道」ブログ批判 南畝 「乍南乍東」2/2 補充 »
コメント