« 今日の躓き石 日テレプロ野球放送の「リベンジ」連発の恥さらし | トップページ | 新・私の本棚 牧 健二 「魏志倭人伝における前漢書の道里書式の踏襲」 »

2024年8月28日 (水)

今日の躓き石 毎日新聞夕刊一面の墜落 今ひとたびの「リベンジ」蔓延

                       2024/08/28

 今回の題材は、事もあろうに、毎日新聞夕刊第一面記事である。

 当ブログの定番である「リベンジ」廃絶運動であるが、大半の場合、非難の対象は、蔓延の根源である野球界の懲りない悪習である。発生源から「ダイスケリベンジ」と言いたくなるのだが、今回は、夕刊一面の、言わば、毎日新聞の金看板に、でんと「リベンジ」がのさばっているのには恐れ入った。恐らく、署名記事を書いた新進記者は、こんな所でどつかれるとは思わなかったのだろうが、恨むなら、校閲部のチェック漏れを咎めるべきであり、逆恨みして当方を血祭りに上げるなどとわめかれても困る。こちらは、善良な定期購読者である。

 どうか、このような汚い言葉を紙面に持ち出すような失敗は、今回限りにして欲しいものである。今回の記事の取材先が、どぎたない言葉をまき散らしているのかもしれないが、そこは、「言葉の護り人」である毎日新聞記者が、やさしく指導してあげるものではないだろうか。

 丁寧に説明すると、この言葉は、世界のあちこちで繰り広げられている流血「テロ」を賛美する最悪の武器であり、中東で続く血なまぐさい報復合戦を賛美する気がないなら、慎むべきである。いや、この言葉は旧約聖書で、固く戒められているから、本来、ユダヤ教とキリスト教とイスラム教徒とが、こぞって共有する重大な戒めの筈なのだが、「天誅」、「聖戦」扱いでまかり通っているのである。幸か不幸か、日本人の大半は、そのような血なまぐさい戒めと無縁で、仇討ちの血祭りを讃えているが、そのせいで、此の国で復讐賛美の言葉が出回っているのは心有る外国人が忌み嫌っているのである。

 どうか、少なくとも毎日新聞紙面から、この忌まわしい言葉が自然消滅して欲しいものである。少なくとも、それだけは、毎日新聞が実現できるものである。それ以上は、報道人の良心の問題であるから、素人がとやかく言えるものではない。

以上

« 今日の躓き石 日テレプロ野球放送の「リベンジ」連発の恥さらし | トップページ | 新・私の本棚 牧 健二 「魏志倭人伝における前漢書の道里書式の踏襲」 »

今日の躓き石」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 今日の躓き石 日テレプロ野球放送の「リベンジ」連発の恥さらし | トップページ | 新・私の本棚 牧 健二 「魏志倭人伝における前漢書の道里書式の踏襲」 »

お気に入ったらブログランキングに投票してください


2024年10月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

カテゴリー

  • YouTube賞賛と批判
    いつもお世話になっているYouTubeの馬鹿馬鹿しい、間違った著作権管理に関するものです。
  • ファンタジー
    思いつきの仮説です。いかなる効用を保証するものでもありません。
  • フィクション
    思いつきの創作です。論考ではありませんが、「ウソ」ではありません。
  • 今日の躓き石
    権威あるメディアの不適切な言葉遣いを,きつくたしなめるものです。独善の「リベンジ」断固撲滅運動展開中。
  • 倭人伝の散歩道 2017
    途中経過です
  • 倭人伝の散歩道稿
    「魏志倭人伝」に関する覚え書きです。
  • 倭人伝新考察
    第二グループです
  • 倭人伝道里行程について
    「魏志倭人伝」の郡から倭までの道里と行程について考えています
  • 倭人伝随想
    倭人伝に関する随想のまとめ書きです。
  • 動画撮影記
    動画撮影の裏話です。(希少)
  • 古賀達也の洛中洛外日記
    古田史学の会事務局長古賀達也氏のブログ記事に関する寸評です
  • 名付けの話
    ネーミングに関係する話です。(希少)
  • 囲碁の世界
    囲碁の世界に関わる話題です。(希少)
  • 季刊 邪馬台国
    四十年を越えて着実に刊行を続けている「日本列島」古代史専門の史学誌です。
  • 将棋雑談
    将棋の世界に関わる話題です。
  • 後漢書批判
    不朽の名著 范曄「後漢書」の批判という無謀な試みです。
  • 新・私の本棚
    私の本棚の新展開です。主として、商用出版された『書籍』書評ですが、サイト記事の批評も登場します。
  • 歴博談議
    国立歴史民俗博物館(通称:歴博)は歴史学・考古学・民俗学研究機関ですが、「魏志倭人伝」関連広報活動(テレビ番組)に限定しています。
  • 歴史人物談義
    主として古代史談義です。
  • 毎日新聞 歴史記事批判
    毎日新聞夕刊の歴史記事の不都合を批判したものです。「歴史の鍵穴」「今どきの歴史」の連載が大半
  • 百済祢軍墓誌談義
    百済祢軍墓誌に関する記事です
  • 私の本棚
    主として古代史に関する書籍・雑誌記事・テレビ番組の個人的な読後感想です。
  • 纒向学研究センター
    纒向学研究センターを「推し」ている産経新聞報道が大半です
  • 西域伝の新展開
    正史西域伝解釈での誤解を是正するものです。恐らく、世界初の丁寧な解釈です。
  • 邪馬台国・奇跡の解法
    サイト記事 『伊作 「邪馬台国・奇跡の解法」』を紹介するものです
  • 陳寿小論 2022
  • 隋書俀国伝談義
    隋代の遣使記事について考察します
無料ブログはココログ