新・私の本棚 刮目天ブログ「魏志倭人伝」行程記事の真相だよ(^◇^) 2/2
「魏志倭人伝」行程記事の真相だよ(^◇^) 2019/12/12 2024/09/22
2024/09/22
*ゴルディアスの結び目 問題と正解
史官が綾なす行間にこめた深意は、丁寧にほぐさないと解けないのです。アレキサンドロス三世伝説の「ゴルディアスの結び目」解決のように、一刀両断したのでは、綾なす織り紐は分断され、失われてしまうのです。
*「岡田失言」の長い、長い残影 短評
と言うことで、岡田英弘氏の軽率な失言に拘わらず、郡倭行程は「都」(すべて)「水行十日陸行一月」計四十日とされて「倭人伝」に訂正記録され、岡田氏創作の隠謀は、司馬懿も陳寿も知らないことで、全く無関係です。
*幻の敵
すぐに分かることですが、陳寿の「魏志」編纂時、司馬懿は亡く、司馬懿の敵であった曹氏は一掃され、東呉孫氏も滅亡し、思惑不要だったのです。
*攪乱作戦の歴史
こうした見解は、史学の常識ですが、そう解釈を確定すると、郡倭行程が伊都国で完結するので、「畿内」説論者が寄って集(たか)って、偽情報(Fake news)をばらまいて、攪乱、保身していると見えるのです。
*幻の権力者、有り得ないドロドロ沼
陳寿は、当時の権力者「凡愚/老妄の晩節の初代武帝と後継暗君/盆暗(ぼんくら)二代恵帝」の意見/支持を仰ぐことなく、官撰史書編纂に最善を尽くしたのです。諸葛亮由来の「鞠躬尽瘁」(きっきゅうじんすい)です。貴兄もドロドロ沼から抜けて冷水(Clear water)洗顔でお肌を引き締めることを勧めます。
◯刮目天氏曰わく、
「魏志倭人伝」のこの四百字ほどの行程記事は、とどのつまり「東夷の大国、倭の女王国は帯方郡の東南の方向の海上のおよそ万二千里も離れた遠い島ですよ。」ということでした。その後の倭の風俗記事の中に「女王国は魏のライバルの呉を圧迫する、その東方海上に在るんですよ。」と陳寿はそれとなく書いています。当時半島を支配していた公孫氏を滅ぼして、倭国を手なずけた司馬懿(しばい)とその部下の帯方郡太守劉夏(りゅうか)たちが魏の朝廷の人々に最も伝えたかった内容なのです。
行程記事は、女王様が統治する気の遠くなるほど遠い東夷のエキゾチックな国にどうやって行くのかと、司馬懿のライバルの曹爽(そうそう)派閥の人たちにも疑念が出ないように、一応具体的な方角や里程・日数を述べたに過ぎないということです。以下略
◯倭人伝の真意推定
刮目天氏の推定は、右往左往して失神寸前で、正解から遠ざかっています。
孤見ですが、「倭人伝」全体は、戸数、道里、方里の各記事で、牛馬労役に欠ける「倭人」を中原基準で評価してはならないという教え/示唆に満ちています。
◯結語
陳寿は、司馬氏の皇帝誅殺隠蔽を非難されますが、魏志明帝紀に『三年春正月丁亥,太尉宣王還至河內,[中略]執其手謂曰:「吾疾甚,以後事屬君,君其與爽輔少子。吾得見君,無所恨!」宣王頓首流涕。』とあり、後に少帝曹芳を廃位した司馬懿の河内の空涙(そらなみだ)が記録されています。「河内」は、首都雒陽界隈のことであり、大阪河内ではありません。司馬懿が、来阪して河内音頭を踊ったなどと「新世紀」の新説を唱えないでください。(grin)
魏志に謀反人毋丘儉の列伝はあっても、「宣王伝」はありません。
一方、蜀志には、不朽の力作「諸葛亮伝」があります。
臣隆誠惶誠恐,頓首頓首,死罪死罪。
以上
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