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2024年10月21日 (月)

新・私の本棚 刮目天ブログ 「邪馬台国への道?( ^)o(^ )」1/2 追補

邪馬台国への道?( ^)o(^ ) 2024/09/26      2024/09/27 追補 2024/10/21

◯お断り
 引用されている河村哲夫氏の論考は、既に講演録の形で批判させていただいていて、ここで論議しているのは、兄事している刮目天一氏の「倭人伝」論議、特に、「倭人伝」道里行程記事論にほぼ限定した「批判」であることは、従来記事同様です。

魏志倭人伝は西晋の創業者司馬懿の功績を称揚するのが目的で書かれたものだと推理できますから、距離や戸数もかなり過大に書かれていると思います。不弥国から理数(ママ)ではなく日数表記したのは特異(ママ) の十倍水増しだと推理しています。ですから行程記事をそのまま解釈して、誰もが邪馬台国と納得する場所にはたどり着けないです。
ですから、邪馬台国の場所は考古学や民俗学成果から推理する以外にないのですが、決め手は径百余歩の急造りの冢(直径約150mの日本最大の円墳)と東側が海に面しているなどの条件ですね(^_-)-☆

 お言葉ですが、皆さん、なかなか個性豊かで、それぞれ好き勝手に/気ままに「邪馬台国」を「わが家」に取りこんでいるので、誰もが邪馬台国と納得する場所 など、最初から有り得ないのです。もっとも、当家の主義は、何処かの場所を押し付けるものではないので、話しの運びに納得できるかな、と思うだけです。

*揺れる依拠史料
 「西晋の創業者司馬懿の功績を称揚するのが目的で書かれた」とは、当時の出来事を知らないでのことと思います。既に叮嚀に「教育的指導」を出しているので、ここでは「ズル」させていただきます。倭人伝の「行程記事をそのまま解釈して、誰もが邪馬台国と納得する場所にはたどり着けない」と勿体ない早とちりの結果、べたべたの「倭人伝」不信論、改竄主義では、史学の正道を外れるので、そっぽを向かれ痛々しいのです。

 当ブログの論法では『ちゃんと論理的に書いてある「倭人伝」を、ちゃんと論理的に理解できない半人前の落第生が、揃って「正解」に納得することなどない』のは、当然なのです。

 お怒り覚悟で角を立てて言うと、モチのロン、「倭人伝」解釈に限ってのことですが、刮目天一氏は、『ものを知らない上に合理的な思考のできない、と言うか、混乱した思考に囚われている普通の「落第生」』の味方ばかりしているので、丁寧にお話の躓き石をとりあげているのです。言い古された「ほっちっち」[京童(わらべ)の戯(ざ)れ歌]で返されそうですが、王様の靴下の穴はほっとけないので、しつこく、回心を求めているのです。

 そこまで言いきった後で瞬(まばたき)すると、突然「倭人伝」記事に回帰するのは、気ままです。

*二つの異議「径百余歩」との確認
 折角なので、足を止めて、叮嚀に説き起こすことにします。「径百余歩の急造りの冢(直径約150mの日本最大の円墳)」「東側が海に面している」などの条件との提言ですが、氏の「大日本邪馬臺国」観で、解釈がズレているので、異議を唱えなければならないのです。

*「径百余歩」の確認 「平方里」、「平方歩」の正解
 「径百余歩の冢」自体は「倭人伝」記事のとおりですが、直径150㍍とする「思い込み」は、残念ながら誠実な研究者が陥りがちな陥穽です。
 原因は、中国史書を、歴史的な「常識」に立って科学的に解釈するのを怠り、現代東夷の「常識」で解釈する誤謬です。いえいえ、それは、世上に溢れる「邪馬臺国」論者が、ほぼ例外なしに墜ちる/既に墜ちて井蛙になっている「泥沼」であり、氏を個人攻撃しているのではないのです。

*中国の常識「九章算術」 古代の「必読書」
 「九章算術」なる幾何「教科書」に従うと、これは、円形用地の表現であり、数に強い陳寿の「方百歩内接円」書法と見れば、「方百歩」面積は百「平方歩」十歩(15㍍程度)角であり、内接円は直径十歩です。

 専門書「九章算術」は、「歩」、「里」を土地寸法や道里の単位と土地の「面積」単位とに共用しても読者は判別しますが、史書では「方百歩」、「方四千里」等と表記を変え、合計計算に巻きこまれるのを避けています。

 ちなみに、農地制度で「歩」は、人の歩み/歩幅/足の長さなどと関係なく、「歩」(ぶ)という測量単位であって、度量衡とは、原器のある「尺」を根拠として、一歩六尺として永久固定されています。測量単位としては、上位に、「里」があって、一里三百歩に、これまた永久固定されています。(「永久}とは、取り敢えず数世代程度、「末永く」という意味であって、数百年とか千年という話ではないのです)

*ありふれた誤解
 「倭人伝」解釈で、韓伝「方四千里」を縦横四千里架空図形とした「四方説」が「短里説」に重宝されますが、それは、別儀として、ここで言う対海「三百里」四方と一大「四百里」四方は、足し算すると、「七百里」四方ならぬ「五百里」四方になるのであり、明解な足し算が成立しないのでは、理屈に合いません。べつに複雑な計算式は要しないので、軽くお試しいただきたいものです。二次元単位である面積を、一次元単位である尺度で規定するというのが、はなから不合理なのです。
 正解では、「一歩六尺」、「一里三百歩」が普通で、一尺25㌢㍍、一歩1.5㍍、一里450㍍と明解です。(いずれも、切りの良い概数値)

*大いに冢を作る
 女王埋葬で採用されている「冢」は、「倭人伝」既出の在来工法で、近隣の通い程度の軽微さです。ただし、「大いに」としたのは、「大人」葬礼と格違いと示したのであり、参列者(徇葬者)百人です。

 準備のない急拵えなのは当然ですが、「盛大に封土した上で葺き石を延々と野越え山越え手渡しで大動員搬送する大墳丘墓」とは、根っから無縁です。一辺15㍍の敷地内なのに、巾10㍍の周濠で土饅頭を囲うなど論外です。

                                未完

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