文化・芸術

2018年3月21日 (水)

今日の躓き石 『南米民謡「花祭り」』 検索混乱の解決策

                            2018/03/21
 ここでは、余り大げさなことは言わず、「商標権」めいたものを述べる。もちろん、この曲名が商標登録されているというものではない。
 南米民謡「花祭り」のタイトルに付いて、次のように「アンデスの花祭り」と呼ぶべきであるという私見を述べているだけである。
*曲の由来
 日本で、早くから、南米民謡「花祭り」としてとして親しまれている曲は、今風に言うと、アンデスのフォルクローレを代表する曲として親しまれています。

 現地では、エル・ウマウアケーニョ(スペイン語 El Humahuaqueño)として親しまれているとのことですが、これは、アルゼンチン北部の町「ウマウアカの」(人、あるいは、もの)という意味とのことです。
 「ウマウアカの谷にお祭りが来るよ、チョリータ」と若い女性に呼びかける歌詞が、軽快な音楽に合わせて陽気に歌われているとのことです。
 (曲の由来について、ウィキペディア 「花祭り (楽曲)」を参考にしました。)
 と言うものの、一般的な日本人には、スペイン語の理解は難しいので、親しみやすい曲名を採用したのは、無理からぬ事と思います。

*仏教行事 「花祭り」
 一方、東洋の日本では、キリスト教の「カーニバル」(カルナバル)はさほど知られていなくて、「花祭り」と言えばお釈迦さまの誕生を祝う仏教の一大行事、灌仏会(かんぶつえ)に決まっているのです。

 灌仏会は、日本では毎年4月8日に行われ、参列した信者達が、甘茶を満たした灌仏桶の中央へ安置した誕生仏像(お釈迦様の赤子姿)に柄杓で甘茶を掛けて、誕生を祝うものです。

 灌仏会は、その名のように大変厳めしいものでしたが、明治時代に親しみやすい「花祭り」の呼び方がはじまり、甘茶かけが一気に広がったようです。

*折り合いの付け方
 つまり、「花祭り」は、大変聞き心地の良いタイトルですが、現代的な言い方をすると、伝統的な仏教行事の通称(商標)を無断利用したものなのです。

 このような場合、後から来たものは、誤解を防ぐために「アンデスの花祭り」五文字足すような自主的な配慮を怠らないものですが、なぜか、現在は、宗旨が違うとは言え、完全に「花祭り」が重なっていて、検索を混乱させて、大変な迷惑を掛けています

 言い古された言葉ですが、過去半世紀近い既成事実は大変重いものがありますが、未来は滔々と続いているので、このような混乱を後世に持ち越すのは申し訳ないと思います。
 今からでも遅くはないので、うまく折り合いを付けて欲しいものです。

以上

2017年11月18日 (土)

今日の躓き石 洋画音楽料 「買い叩き」の歴史の衝撃

                         2017/11/18
 今回の題材は、毎日新聞大阪夕刊第三版、一面トップの記事である。

 いや、見出し以下の記事に賛成なら、なにも躓かないのだが、この扱いには、どうにも、首を傾げるのである。
 「タイタニック」18万円→5億円と大書しているが、記事を読むと、どうも、「衝撃」などとかき立てるのは、全国紙とも思えない勘違いの「フェイクニュース」と思える。

 いや、数字に間違いはないのだが、記事の流れが、支払い側の「不合理」な言い分を受け売りしていて、素人目にも、どうにもおかしいのである。

 音楽著作物の使用料として、興行収入の2パーセントというのは、映画音楽の魅力と比べると、むしろ控えめであり、著作者にとって、決して無理な請求ではないように思えるのである。

 例示されているのは、100億円を超える事例であり、損失を出しているとは思えないので、興収の2パーセント程度は、当然負担すべきと思う。

 因みに、現行の使用料18万円は、タイタニックの興行収入262億円に対して0.00069パーセントであり、余りの低率にいじめとも思える買い叩きを見るのである。

 見出しは、概算計算で262億円の2パーセントを5億円としているが、記事中の表にあるように、実際は、5.24億円であり、差額2400万円は、現行の18万円を遙かに超えているのである。
 しつこく突っ込むと、興収の262億円だって、実額そのものでなく、最大5千万円の四捨五入がされている概算数字と見ると、使用料で言えば、100万円がとこに相当する出入りが隠れているのである。
 18万円は、良く言う、誤差の範囲、無視される端数である

 つまり、まるで理屈が通らない、参考にならない、無意味な「フェイクデータ」で騒いでいるのである。

 それにしても、今日に至るまで、興業主は、大事な映画音楽が、ここまで冷遇されているのを、何とも思わなかったのだろうか。そんなふうに譏られないように、言い方を工夫すべきだったのではないか。

 そもそも、他の業界同様、映画産業は制作から続く協力のつながりではないのだろうか。 富めるときも貧しいときも、連帯して分かち合うべきではないのかと思う。

 つまり、興収が縮んでいるというのは、これまで(不当に)利益を得ていたからと言って、そうした既得権の岩盤を押し立てて、音楽著作物の使用料を、従来のように買い叩くことの理由にはならない。

 因みに、この記事が「フェイクニュース」と悪口を叩かれるのは、大きな被害を受けるとされている「小さな配給元」や「ヒットしない作品」のことが、ほとんど語られていないから、共感できないので、100億円超の興収を見て、金持ちのけんかに呆れているのである。
 つまり、見出しは「虚報」で、記事を読んで反対すべき理由は、一向に見当たらない。

 いずれにしろ、文句があれば、手の内を明かして、条件交渉すべきである。新聞を煽動して刃向かうべき物ではない。

 例えば、興収5千万円までは、30万円一時払い、以下、徐々に実績ベースで2パーセントの料率に近づけるとか、小規模興業が苦しいのであればあえて無償使用を認めるとか、定率が不公平というなら、公平にするものである。
 IT技術で、月々の興収に対して、迅速かつ弾力的な料率での課金も可能ではないか。

 ちなみに、使用料は、業界協力の精神からすると、利益に対して課すべきものと思うのである。

 要するに、これまで事実上「ただ乗り」して、音楽著作権者を食い物にしてきたのは、業界ぐるみの悪習であり、見識の求められる全国紙が擁護すべき物ではないと思うのである。

 因みに、当方は、米国映画産業の見方というわけではない。TPPで持ち込もうとしている著作権有効期間の延長には、断固反対である。
 それは、貧者の権利保護でなく、富裕者の横暴と思うからである。

以上

2015年6月14日 (日)

今日の躓き石 台湾語の話

                                  2015/06/14
 ITmediaサイトのCOMPUTEX TAIPEI 2015の関連記事の見出しで、ふと立ち止まったのである。

COMPUTEX TAIPEI 2015:
動画で体感! 台北の会場で友好関係を築く (1/2)
台湾語で語りかけてくる彼女たちのなんと可愛らしいことよ。

 いや、記者のタイペイ現地取材だから、おそらく書いているとおりだと思うのだが、つたない聞き手に聞こえる限り、語っている言葉は、大陸国家でも採用されている中国語であり、俗に北京語、正しくは普通話といわれる言葉のように思える。記者は、裏を取って書いたのだろうか。

 台湾で、標準の言葉「国語」としているのは、もともと普通話だけであり、台湾現地の言葉である台湾語(正確には閩語(福建語)と思う)は、長年にわたり影に押しやられ、学校で教えず、テレビ、新聞でも(一部番組を除いて)使用されず、と言う状態と聞いている。
 とは言え、現地に元々住んでいた人たちにとって、台湾語は先祖以来の母国語であり、タイペイを離れた地方では、今も使われているだろうし、50代以上の高年齢層は普段の言葉として使っているだろうが、国際報道が前提のインタビューで、台湾語で話すことは、まず、あり得ないと思う。

 ITmediaに報道機関としての意識があるのであれば、是非、事実確認をお願いしたいものである。

以上

2014年9月14日 (日)

音源探索 ランパル モーツァルト ソナタ集 その2

 さて、随分頑張って、動画の音声トラックという形式で3件をYouTube公開したが、折角の成果が、ひっそり「潜伏」しているのは、ドレスアップして闇夜を一人歩くようなもので、まことに寂しいので、仏ランパル協会(ジャン-ピエール ランパル協会 Association Jean-Pierre Rampal)にお知らせした。

 これに対して、ドニさんから回答があった。実名は、Monsieur Denis Verroust。ドニ・ヴェルルースと読むらしいが、名字は、どこまで似ているのか おぼつかないので、フランスで時にあるように、ファーストネームで呼ぶ ムッシュ ドニ としておく。

 ドニさんのメールによれば、2006-2007年頃に、仏ランパル協会が、フランスユニバーサル(Philips音源を継承)の依頼で、ランパルの初期録音を捜索した際に、1965年に日本ビクター録音陣が収録したマスターテープをPhilipsの倉庫で発見したので、当CD Boxに収録できたと言うことであった。

Jean-Pierre Rampal / Concertos and recitals - 1961-1965" (Ref. 480 1324) 
ユニバーサル (フランス) 2008年発売

 当LPのマスターテープ探しは、関係者だった三井啓氏の耳にも入っていた可能性があるが、当方も、三井氏の書いたものを残さず読んではいないので、その辺はよくわからない。

 と言うことで、インターネットの検索で当録音の行方を調べ直すと、前記したように、2008年頃にフランスユニバーサル)が、8巻セットCD Box発売後、近年、CD発売の権利が、Accordに移管され、今は、AccordブランドのCD Boxが現行商品として生きている。

 確実な入手先は、ムラマツフルートのネットショップである。
JEAN-PIERRE RAMPAL : CONCERTOS ET RECITALS 1961-1965 VOL.1 (8CD)
ジャン=ピエール・ランパルの芸術:協奏曲とリサイタル 1961-1965 第1巻(8枚組) ACCORD  480-1324(8CD)
  CD-ID : 5693

 ランパルのファンなら、一見の価値はあると思うが、8枚組セットは、なかなかのものである。
 それ以外に、各ダウンロード販売サイトに、個別の曲が陳列されていて、こちらも、立派に生きている。手元の端末で好きなときに聞きたいときは、そちらから購入いただきたい。
 Concertos Et Récitals 1961-1965 Jean-Pierre Rampal
 で検索すれば、ヒットするはずである。忠実なコピーなので、アクセント記号が付いているが、Recitalsでも良いはずである。
 当方は、こうしたサイトの経験が無いので、勘違いがあったとすれば、申し訳ない。

 つまり、今回の成り行きをまとめると、当方は、知らずに、他人の商売の邪魔をしていることになりかねないので、謹んで待機している。
 当方の意見によれば、他人の商売の邪魔をしない限り、引用音源明記した無償公開は許されるべきだ、と言うものだが、今回は、どうも分が悪い。(ここは、消沈しているのである

 なお、ドニさんも、アップロードしたとの連絡を受け、早速耳を通して、一応好意的に「大人の」評価をしてくれたものの、事前にメールで問い合わせを受けて、当方が、当LPのデジタイズを企画していると聞いたのであれば、商用盤の後追いはやめておいた方が良いとの「大人の」意見になったはずである。
 事の成り行きは、いつもそうしたものなので、徒労になるのは覚悟して、動画製作を先にし、連絡を後にした。

 もっとも、LP音源のPC取りこみと静音は、もう10年以上前からの取り組みなので、音源は用意できていて、何かのきっかけを待っていたのである。

Side_2

 些細なことだが、レコード盤なのか、当方の機材なのか、原因はわからないものの、再生音量を上げると、少し陰りを感じるのも懸念材料になっていた。
 ところが、ドニさんによれは、マスターテープにも、同様のかすかな陰りが感じられるとのことであり、むしろ、陰りを忠実に捉えたディジタイズと整音を、上出来と褒めていただいたことになっている。(ここは、大いに自慢しているのである

 手早く調べたところでは、M. Denis Verroustは、著名なフルーティストであり、音楽学者であり、インターナショナル・フリードリヒ・クーラウ協会の会員名簿(国内版)でも見かけるが、残念ながら、仮名書きの発音は書いていないのでわからない。

以上

音源探索 ランパル モーツァルト ソナタ集

 ジャン-ピエール・ランパル 1965年来日時の貴重な録音である。
 ここに収録したのは、日本フォノグラム社からfontanaシリーズの1000円盤として発売された。(1970年代中頃?)

Frontjackethd

Recorded 0n 20. October, 1965 at the Tsukiji Studio of Victor Company of Japan, Limited
Issued as Fontana FCM-4 from Nippon Phonogram Co., Ltd., ca. 1973

 レコード芸術で、長年にわたり録音評を担当していた三井啓氏(Akira MITSUI, Mr.)が、語ったところでは、録音エンジニアとして制作に参加したとのことであった。三井氏は、2010年に亡くなられたが、その記事で、ランパルの記憶を語るとともに、担当した中で気に入っている盤なのに、一向にCD化されないと言って嘆いていたような記憶がある。

 と言うこともあり、インターネットの検索で調べの付いた限りでは、録音半世紀を経てCDとして発売されていないようなので、多少早めですが録音50周年記念として掲示した。*後日談あり

 音声は、もともと、USB経由でPCにLPCMで収録(デジタイズ)後、整音したと言っても、耳障りな、盤面の傷での針音やターンテーブル由来なのか、ごろごろした低周波の雑音を、精一杯緩和したものである。
 いや、デジタイズとしては、USB接続する以前に、直に、CDレコーダーで音楽用(利用料上乗せ)CD-RWに書き込んだものかも知れない。随分、以前の話であるし、何度か試みたはずであるが、針を通すたびに、盤が傷む気がして、それ以後は控えているものである。

 当LPは、多分、昭和末期に中古盤を入手したこともあって、盤質に不満はあるが、随分捜しても2枚目が手に入らないのでしかたないところである。

 Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
 Drei Flötensonaten (Sonaten für Violine und Klavier, bearbeitet für Flöte und Klavier)
 1. G-Dur KV 301 (293a)     http://youtu.be/vYYbb2HGPTM
 2. F Dur Kv. 376 (374d)     http://youtu.be/ejav5Wty8uY
 3. Es Dur Kv. 481              http://youtu.be/v_5oMTGtukk

 

Jean-Pierre Rampal (7. Jan. 1922 -20. Mai 2000), Flöte 
  Futaba INOUE 井上 二葉 (30. Aug. 1930 - ), Klavier 

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