今日の躓き石 台湾語の話
2015/06/14
ITmediaサイトのCOMPUTEX TAIPEI 2015の関連記事の見出しで、ふと立ち止まったのである。
COMPUTEX TAIPEI 2015:
動画で体感! 台北の会場で友好関係を築く (1/2)
台湾語で語りかけてくる彼女たちのなんと可愛らしいことよ。
いや、記者のタイペイ現地取材だから、おそらく書いているとおりだと思うのだが、つたない聞き手に聞こえる限り、語っている言葉は、大陸国家でも採用されている中国語であり、俗に北京語、正しくは普通話といわれる言葉のように思える。記者は、裏を取って書いたのだろうか。
台湾で、標準の言葉「国語」としているのは、もともと普通話だけであり、台湾現地の言葉である台湾語(正確には閩語(福建語)と思う)は、長年にわたり影に押しやられ、学校で教えず、テレビ、新聞でも(一部番組を除いて)使用されず、と言う状態と聞いている。
とは言え、現地に元々住んでいた人たちにとって、台湾語は先祖以来の母国語であり、タイペイを離れた地方では、今も使われているだろうし、50代以上の高年齢層は普段の言葉として使っているだろうが、国際報道が前提のインタビューで、台湾語で話すことは、まず、あり得ないと思う。
ITmediaに報道機関としての意識があるのであれば、是非、事実確認をお願いしたいものである。
以上