今日の躓き石

権威あるメディアの不適切な言葉遣いを,きつくたしなめるものです。独善の「リベンジ」断固撲滅運動展開中。

2025年2月28日 (金)

今日の躓き石 NHK 「ほっと関西」 無残な「リベンジ」晒しの摘発

                     2025/02/28

 今回の題材は、NHK大阪制作の「ほっと関西」の阪神キャンプ取材であるが、堂々たる掟破りに何も抗議しないわけにはいかないので、全国に知らせるものである。

 阪神タイガースのスプリングキャンプ打ち上げで、堂々と「リベンジ」をタイトルに謳い上げていのに恐れ入った。どうも、前回のWBC代表チームとの対戦で、得意にしていたフォークボールをホームランにされたのを随分恨みに思っていて、今シーズンの参考試合で対戦するときに「いてまう」と高言していたのが、リポーター/プロデューサーの気に入って番組の売りにしたらしい。
 それは、とんでもない勘違いである。「リベンジ」は、「赤穂浪士の仇討ち」なみに、仇を血祭りに上げる正義の報復行為であり、世界的に蔓延している「テロ」の報復合戦を言う。テロリストすら、「リベンジ」は、宗教上の禁止事項なので、あえて高言していない、最悪の言葉である。キリスト教も、ユダヤ教も、イスラム教も、信者が勝手に「リベンジ」することを固く禁じているのであり、不信心な日本人が平気で口にするのを異様に見ているはずである。

 どうか、ちゃんと勉強して、せめて、公共放送であるNHKでは、「リベンジ」を絶対禁句にしてほしいと願うものである。そのために、僭越を顧みず、かなりのブログ記事を投稿しているのである。

 因みに。野球界では、往年の怪物投手が「リベンジ」を全国放送で言いふらしたために、「ダイスケリベンジ」が、少年野球まで広く蔓延しているようだが、英訳すれば「revenge」なる忌まわしい言葉でしかないので、大いなる負の遺産となっているのである。いや、ご当人は、引退しても健在なので、「遺産」とは不本意かもしれないが、このままでは、「ダイスケリベンジ」が、不朽の遺言になるのである。

 それにしても、番組を見ていると、登場したご当人は、初見の決め球をやすやすと打たれた原因を悟っていて、球種を見ぬかれない工夫に、フォークの切れ味倍増を実現していて、対戦して恥ずかしくない力を付けたようである。見事に、大器に相応しい堂々たる対応である。
 それにしても、打たれた恨みを鬱鬱と抱えていて、次にぶつかったときは「血祭り」に上げるという報復発言は、まるで、一発ぶつけて思い知らせるようにも聞こえかねず、NHKの番組に相応しくない、制作陣は、わざわざ小見出しに上げるなどと、当人の恥を後々まで曝し、未来ある子供達が真似するような、無様な番組作りは、一視聴者としても、ご勘弁頂きたいものである。金返せである。

 ここでは、個人名は挙げないが、重大な「放送事故」の関係者は、反省して再発を防いで欲しいものである。関西ローカルだから、いい加減な番組作りが許されるのものではないと思うからである。

以上

2025年2月19日 (水)

今日の躓き石 NHKの誤訳汚染 Mentally and Physically 再掲

*加筆再掲の弁
 最近、Amazon.com由来のロボットが大量に来訪して、当ブログの記事をランダムに読み囓っているので、旧ログの揚げ足を取られないように、折に触れ加筆再掲したことをお断りします。代わって、正体不明の進入者があり、自衛策がないので、引きつづき更新を積み重ねています。

                                2016/02/29 再掲2025/02/19

 今日は、朝から、スキージャンプ女子W杯中継(再放送)であるが、二回目が開始する前に、目下、故障で参加できずにいる、W杯初代チャンピオンサラヘンドリクソン(Sarah Hendrickson) のインタビューが放送された。今年後半にならないと、ジャンプ練習ができないと言うことで、完全復活は来年かとも思われる。残念な話であるが、順調な回復を祈るものである。

*インタビュー誤訳の弊害
 さて、その際、目下のチャンピオン(高梨沙羅)について意見を求められて、mentally and physically strongとコメントしていたのだが、字幕では、「メンタルもフィジカルも」強いと誤訳されていたのは、NHKBS1の放送として、大変情けないものがある。
 ちゃんとした英語教育を受けた大人のアメリカ人が、日本式のカタカナ語を喋るはずはないのだが、無頓着な翻訳者にかかってカタカナ語患者にされてしまい、一般視聴者に、アメリカ人なのに意味の通らないカタカナ言葉を喋ったと理解されては、気の毒であるし、逆に、アメリカ人が使うちゃんとした言葉と誤解されて、カタカナ語汚染が広がるのも、また弊害が絶大である。これは、多重化した「誤訳」である。

 それにしても、physically strongは、元々、ちゃんとした英語にはなかったはずだが、スポーツジャーナリズムが、mentally strongなる、珍妙な言い回しをはやらせてしまったために、strongの前に物理的、身体的という意味のphysicallyを蛇足する羽目になっている。気のせいか、選手の語りが一瞬言いよどんだようでもあった。多分、死ぬほど嫌いな言い方なのだろう。

 因みに、mentally strongは、勝ち気、負けず嫌いの一面はあるにしろ、目下のチャンピオンが談話で触れているような、自身の技術面の不出来を冷静に観察して、速やかに修復する、したたか、かつ、知的な心の持ち方を言うものではないだろうか。確かに、strongと言ってもいいのだろうが、形のない、数値化できないものを体の強さと対比させるのは、本来無理ではないか。

 そして、日本語に戻るが、「メンタルもフィジカルも」というのは、競技、分野によって、大きく意味が異なるし、個人差も大きい。スポーツジャーナリズム全体として、言葉の本来の意味がわかっていないジャーナリストが、その場その場でいい散らかしているように思う。
 と言うことで、NHKは、公共放送の任務を負う報道機関であるから、発言者の意図が視聴者に伝わらない報道姿勢は、改めるべきだろう。

 適訳は、「心も体も強い」というところだろうが、「心」が強いというのはどんなことなのか、問い返すべきではなかったろうか。記者が、自身のうすっぺらな競技観で勝手に納得して対話をせき止めてしまわず、視聴者に代わって問い返して、一流選手が、どのような心の働きを「強い」というのか「一流の競技観」を知りたかったものである。

*カーリング賞賛
 以前、カーリング女子チームの外国選手評として、まず、「からだがデカい」、「すごく気が強い」、という指摘があって、続いて、「困難な形勢では、一段と闘志が湧いてきて形勢逆転のプレーを編み出し」、それが、「どんなに困難なものであっても、ずばり通してくる、素晴らしい技術を持っている」、と絶賛していた。
 そんな相手のいるチームになぜ勝てたのかと聞くと、相手は、複数の選択肢があるとき、失敗の可能性が高くても、高得点の得られる、技術的に高度で困難なショットがあれば、安全、確実に得点するショットで安全勝ちを狙うのではなく、リスクのある方を選ぶと知っていたから、そういう形になるように進めたところ、日本チームにとって幸運なことに、スーパーショットが逸れて、勝つことができたという談話であった。

 してみると、カーリングに於ける強さというのは、局面を冷静に先読みし、相手の性格も配慮して、勝つ可能性のある形を作るところにあるらしいと言うことが見えてくる。カーリングは、メンタル(知的)スポーツだという気がするのである。

 どちらも、NHKBS番組なのだが、今回は、選手と視聴者の間で、言葉の流れをかき乱す"Discommunicater”になっていたのは、大変な残念と言いたいところである。

 できの悪い、見当違いのカタカナ語は、是非とも、「撲滅」して欲しいものである。

以上

2025年2月15日 (土)

今日の躓き石 NHKの盗用疑惑 「古代史ミステリー 第1集 邪馬台国の謎に迫る」

*加筆再掲の弁
 最近、Amazon.com由来のロボットが大量に来訪して、当ブログの記事をランダムに読み囓っているので、旧ログの揚げ足を取られないように、折に触れ加筆再掲したことをお断りします。代わって、正体不明の進入者があり、自衛策がないので、引きつづき更新を積み重ねています。

                             2024/03/17  2025/02/15
今回の題材は、NHKが公開している番組案内である。
番組を見てしまうと、声が出にくくなるかも知れないので、話題を絞ったことを理解いただきたい。

-番組案内の引用である。
古代史ミステリー 第1集 邪馬台国の謎に迫る
初回放送日: 2024年3月17日
 私たちの国のルーツを解き明かす壮大なミステリー!古代史の空白に迫るシリーズ第1弾。謎の女王・卑弥呼の邪馬台国はどこにあった?発掘調査と最新科学が突き止めた新事実を紹介。人骨やDNA分析から見えてきた激動の東アジア。「三国志」に秘められた卑弥呼のグローバル戦略とは?最強の宿敵・狗奴国とのし烈な争いの結末は?未知の古墳のAI調査や大規模実験で徹底検証!日本の歴史を変えた卑弥呼の波乱万丈のドラマを描く!
-番組案内の引用終了である。

*「ルーツ」の由来~公知情報
 「コトバンク」によれば、新語として流入した「ルーツ」の意義は、次の通りと見える。
 ▷ roots (=根。 root の複数) アメリカの黒人作家ヘイリーの著書とそのテレビドラマ化から一九七七年に広まった語。

*著名な著作書名「ルーツ」の盗用疑惑
 公共放送たるNHKによる「ルーツ」の無神経な「盗用」には、反感を持たざるを得ません。「ルーツ」は、テレビ朝日によって何度か放送されていますが、NHKは、知的財産の盗用と思っていないのでしょうか。
 物語の内容は、以下の通りに要約できると思いますが、公知情報を、引用/編集しているのは、ご勘弁いただきたい。

 「ルーツ」は、アレックス・ヘイリーによって書かれた 1976 年の小説/ノンフィクションです。この作品は、18世紀のアフリカ人、クンタ・キンテが青年時代に捕らえられ奴隷として売られて北米に移送され、奴隷として終生酷使された歴史を語っています。
 ヘイリーは、クンタ・キンテの子孫としてアフリカを訪ね、その故郷に、クンタ・キンテが妻子を残して失踪した悲しい思い出が語られているのを発見し、自身の「ルーツ」を見出したのです。

 NHKは、「私たちの国」が、異境から不法に拉致された人々の国だというのでしょうか。NHKには、報道者としての良心はないのでしょうか。

*「卑弥呼」の歴史捏造疑惑
 更に、NHKは、「日本の歴史を変えた」と卑弥呼に汚名を着せているが、在野時代、一女子であった女王は、先祖の霊の語る言葉に耳を傾け、生きている人々を正しく導いた巫女であったと「魏志倭人伝」に明記されているのである。但し、女王となった後の、言動/行動は、特に書かれていない。
 もちろん、三世紀の古人が、まだ影も形もない「日本」の『「歴史」を変える』などとんでもない法螺話である。

 更に言うなら、当時、「歴史」は文書化されていなかったから、部外者がいかに努力しても、「存在しないものを改竄のしようがなかった」のである。

*まとめ
 NHKは、現代の善良な視聴者たる人々を惑わせて、何を仕掛けようとしているのであろうか。

 今回は、誰に媚びたのか、途方も無い「惹き句」を捏造しているが、制作陣は、営業用の「惹き句」に囚われず、矍鑠として受信料に値する健全な番組を物したことを望むのである。公共放送としてのNHKの最大の顧客は、経営委員などの「執行部」でなく、乏しい懐から受信料を捻り出して実直に支払っている視聴者/国民なのである
 後世の人々は、制作陣の陣容は知るものの「執行部」など、知ったことではないのである。

以上

2025年1月25日 (土)

今日の躓き石 皇后杯サッカー決勝戦の「リベンジ」不祥事

               2025/01/25
 今回の題材は、皇后杯JFA第46回全日本女子サッカー選手権 決勝「新潟」対「浦和」である。

 残念なのは、言葉の護り人であるNHKアナウンサーの口から、忌まわしい「リベンジ」が一度ならず飛びだしたことである。選手の口から飛び出すのすら非難すべき、血塗られた言葉であるが、それは、未来ある選手のことであるから、教育指導で再発させないとしても、正しかるべきアナウンサーが堂々と口にするというのは、まことに困ったものである。これは、栄えある栄冠に泥を塗るものと自覚して頂きたいものである。

 それにしても、NHKアナウンサーが、スポーツについて、やった、やられた、仕返しだという見方をしているというのは、情けないものである。

 このような忌まわしい、血塗られた言葉が、二度と公共放送のアナウンサーの口から飛び出さないように、くれぐれもお願いしたいものである。そして、出来れば、選手の口からも聞きたくないのである。

以上

2024年12月23日 (月)

今日の躓き石 毎日新聞高校駅伝記事の汚点 上位校に「リベンジ」の汚名

                      2024/12/23

 今年の高校駅伝は、折悪しく観戦できなかったが、各校が最善を尽くした健闘が展開されたものと信じているのである。
 ところが、本日の大阪13版のスポーツ面で、3年連続2位の好成績に酬いるのに「リベンジ 後輩に托すと、主催紙である毎日新聞は、無残な見出しを貼り付けている。高校生の活動に対して、テロリズムの進める「流血の復讐」の応酬、無限連鎖を賛美するがごとく、見出しで言いたてるのは、全国紙の首座ともいえる毎日新聞として、まことにとんでもない話しである。

 いや、それは、約三十秒の大差を半分まで追い詰めた最終走者の悔しさのやりどころのない感情が滲み出たとしても、ここまでさらし者にする事はないのではないかと思うものである。というものの、監督談話で、二区、三区の出遅れを殊更に指摘しているように見えるのは、個人攻撃に繋がりかねないので大変残念である。引用符がないので、監督の非情な発言は担当記者の創作かもしれないが、それなら、一段と無情な報道である。いい加減で、敗因追求型の報道はおしまいにして欲しいものである。
 それにしても、この三年間の精華を「敗北」扱いして回顧しているのは、担当者の精神の貧困を露呈していて無残である。誰か止めてやるべきではないかと苦言を呈する。特に、一昨年の二位入賞を、最終区間走者の不出来による屈辱と糾弾しているのは、困ったものである。
 全国大会で二位であるというのは、大多数の参加チームにとって、憧れても得られない栄光の地位である。絶対に負けることのない、反撃されることのない担当記者が泥を塗るべきではない。

 また、当のチームは、最終走者が一人で走り抜いたのではない。先行する走者の全力の走りの最後を受けたものであり、全力を尽くして及ばなかったことを非難するのは、見当違いである。むしろ、頌えるべきである。事前取材はしていなかったのであろうか。

 見当違いの評価をしている担当記者の貧しい見識が、今回のとんでもない見出しに表れたのであろうが、これから後の同校の活動が、血なまぐさい復讐心で彩られるというのは、途轍もない侮辱であろう。毎日新聞社は、謝罪広告を掲げるべきであろう。それこそ、「雪辱」と言うべきものである。

 全体に、担当記者が「雪辱」の予想/予定記事を誇大表現で盛り立てていたものが、ポロリと漏れ出したかとも見える。一度、今回の「敗因」を整理して、雪辱を期して欲しいものである。

以上

2024年12月12日 (木)

今日の躓き石 「毎日ことば」 第1219回 「今年の漢字本命?」の迷走

                 2024/12/12

 今回の題材は、毎日新聞の名物コラムである。毎回、貴重なご託宣に敬服しているのだが、今回は、ちと的外れで、一言申し上げるものである。要するに、漢字の「金」を述べているのであるが、漢字ということになると太古の中国文明に戻るので、当ブログとして、一言申し上げるのである。

 議論の原点、「金」の由來であるが、これは、論議の余地なく、銅と錫の合金である「青銅」(Bronze)である。「青銅」というのは、古物の色彩を言うのであって、できたての状態は、燦然たる金色であった。これは、純正の「銅」とは随分違うのである。

 後世、「鉄」、つまり「鋳鉄」が登場したときは、鋳物として造形してもみるみる赤錆を生じて朽ちることから、忌まわしい「悪金」といわれたのであり、「金」と認められたのではない。勘違いしないように、ご注意いただきたいものである。

 これも後世、「黄金」が装飾用に用いられても、扱いにくい金無垢ではなく、金箔装飾になって、始めて「金」と同列になったに過ぎない。

 金(Gold)は、希少価値と火熱に負けない、不朽の「貴金属」として、今日まで伝えられたものであり、青銅なる「金」とは、別の存在であったと言える。

 国内の古代史では、「銅鐸」と呼び習わされている美術工芸品であるが、本来は「金鐸」と呼ばれたはずである。

 ちなみに、オリンピックで授与される「銅メダル」であるが、英語で「Bronze Medal」というように、実際は、「青銅メダル」である。古代漢字で言うと、「金メダル」である。金のかたまりでメダルは作れないので、実物は、青銅などの台に、金を被せた「まがいもの」のはずである。囓って金無垢かどうか確認しないのが望ましい。「黄金」は、火炎では、容易に溶けないが、柔らかくて傷つきやすいのである。
 ベニスの商人(シェークスピア)に曰わく、「輝くもの必ずしも金ならず」”All that glitters is not gold.”

 以上、初学者向けでは無いかも知れないが、ことの「イロハ」であるので、謹んで指摘する次第である。

以上

 

2024年12月10日 (火)

今日の躓き石 NHK 「英雄たちの選択」 地震防災のレジェンドに泥をぬる『リベンジ』罵倒

                      2024/12/10
 本日題材は、NHKご自慢の「英雄たちの選択」『隠された南海トラフ地震 〜学者・今村明恒の挑戦』であるが、最近目だつ、随分苦し紛れの「選択」である。なにしろ、地震予知は防災の最良の伴侶と見ていたレジェンドが、苦節の果て、晩節を穢す「変節」をとるかどうかと言う、とってつけたような選択であり、解答者も、返事に困ったものと見える。

 それは、いわゆる「アンチクライマックス」、尻すぼみであって、何とも困惑するのは、番組導入部で喚(わめ)かれた「リベンジ」なる「どぎたない」ことばである。なにしろ、関東大震災の時代に、近来悪名高い「ダイスケリベンジ」は無かったから、これは、字義通り、誰かに血まみれの復讐を企てたという途方もない侮辱を、先哲にぶちまけているのである。NHKには、報道の良心はないのだろうか。なぜ、誰も止めなかったのだろうか。

 NHKにつきもののプロデューサーの暴走だろうか。それとも、当世大受けの磯田先生が、断固断然かくあるべしと、反対を押し切ったのだろうか。ほとんど「放送事故」ものの暴言である。

 今回は、何とも、磯田先生に巨大な烙印を押し付けて、まことに勿体ないと思うのである。精々、口を慎んで、御自愛いただきたいものである。

以上

 

2024年11月 6日 (水)

今日の躓き石 毎日新聞の野蛮な野球記事 社会人野球に汚名

                            2024/11/06

 今回の題材は、11月5日付毎日新聞大阪朝刊第14版のスポーツ面を飾る、第7日を迎えた社会人野球日本選手権2回戦の戦評である。ところが、なぜか敗者に罵声を浴びせる記事が紙面をかざっていて、たいへん不愉快だった。

 「NTT東 また力負けとは、敗者を鞭打つ心ない見出しである。ここまで言われるということは、余程弱小チームなのだろうがそれにしても、折角本大会まで進出したのだから、褒め伸ばししてやるべきではないかと思うのである。主催紙は、勝者、敗者それぞれに見どころを探し出して、大会の盛り上げを心がけるものではないのだろうか。
 記事は、NTT東日本が、2年前にやられた仕返しで、今回は血の復讐「リベンジ」を企てていたというのである。この「リベンジ」は、あきらかに中東でくり返されている復讐の仁義なき戦いであって、時にいやらしく言い逃れる「ダイスケリベンジ」ではないのであろう。
 そんな下劣な根性だから負けるのだと訓辞を垂れているのであろうか。

 いや、大会出場の目的が、優勝でなく2回戦で仇を討つ事では、いくら思いが強くても、志が低いから負けてもしかたないとも言える。それはそれとして、スポーツ面一面を飾る記事で、それを「力負け」とは、記者殿は、何様のつもりなのだろうか。

 それにしても、天下の毎日新聞に忌まわしい、汚らわしい「リベンジ」を書き飛ばす記者がいるとは、情けないのである。毎日新聞朝刊のスポーツ面は、子供達の眼にも触れるはずである。撲滅すべき「リベンジ」を、次世代読者に蔓延するとは、どんなものか。これでは、野球界から、この言葉が消えないわけである。「ダイスケ」ひとりが極悪人というわけではないようである。

 以上の難詰は、手厳しいかもしれないが、全国紙署名記事記者に求められるものは、それなりに苛酷なのである。記者は、別に一人きりで放任されているのではないはずである。チームワークで、恥を雪いで欲しいものである。と言うものの、決して、一講読者に「リベンジ」など目指さないでほしいものである。

以上
 

2024年8月28日 (水)

今日の躓き石 毎日新聞夕刊一面の墜落 今ひとたびの「リベンジ」蔓延

                       2024/08/28

 今回の題材は、事もあろうに、毎日新聞夕刊第一面記事である。

 当ブログの定番である「リベンジ」廃絶運動であるが、大半の場合、非難の対象は、蔓延の根源である野球界の懲りない悪習である。発生源から「ダイスケリベンジ」と言いたくなるのだが、今回は、夕刊一面の、言わば、毎日新聞の金看板に、でんと「リベンジ」がのさばっているのには恐れ入った。恐らく、署名記事を書いた新進記者は、こんな所でどつかれるとは思わなかったのだろうが、恨むなら、校閲部のチェック漏れを咎めるべきであり、逆恨みして当方を血祭りに上げるなどとわめかれても困る。こちらは、善良な定期購読者である。

 どうか、このような汚い言葉を紙面に持ち出すような失敗は、今回限りにして欲しいものである。今回の記事の取材先が、どぎたない言葉をまき散らしているのかもしれないが、そこは、「言葉の護り人」である毎日新聞記者が、やさしく指導してあげるものではないだろうか。

 丁寧に説明すると、この言葉は、世界のあちこちで繰り広げられている流血「テロ」を賛美する最悪の武器であり、中東で続く血なまぐさい報復合戦を賛美する気がないなら、慎むべきである。いや、この言葉は旧約聖書で、固く戒められているから、本来、ユダヤ教とキリスト教とイスラム教徒とが、こぞって共有する重大な戒めの筈なのだが、「天誅」、「聖戦」扱いでまかり通っているのである。幸か不幸か、日本人の大半は、そのような血なまぐさい戒めと無縁で、仇討ちの血祭りを讃えているが、そのせいで、此の国で復讐賛美の言葉が出回っているのは心有る外国人が忌み嫌っているのである。

 どうか、少なくとも毎日新聞紙面から、この忌まわしい言葉が自然消滅して欲しいものである。少なくとも、それだけは、毎日新聞が実現できるものである。それ以上は、報道人の良心の問題であるから、素人がとやかく言えるものではない。

以上

2024年8月20日 (火)

今日の躓き石 日テレプロ野球放送の「リベンジ」連発の恥さらし

                                                               2024/08/20

 今回は、異例であるが「日テレジータス」の「巨人広島」東京ドーム戦の「リベンジ」連発を見過ごせなかったのである。大学生の「同級生」呼ばわりなど、子供っぽいとして見過ごしたのである。ひょっとすると、選手自身の口癖かもしれないが、大体は、記者が言わせているものであるし、選手の幼い暴言を教育的指導するのは、メディアの専門家の責任と思うから、つまらない失言を公開して、選手の顔に繰り返し泥を塗りたくるべきでは無いと思うのである。

 当ブログは、野球界で蔓延している「リベンジ」なる汚い言葉の撲滅を切望して、痛烈な非難記事を書いているが、これまでは、批判に応える見識のある公共放送と全国紙に限定していたのである。要するに、スポーツ新聞記事や民放の中継番組は、悪性語が野放しだろうから、言っても無駄だとしていたのである。

 今回は、ほかならぬプロ野球界の盟主ジャイアンツの創立九十周年の祭典であるから、それに相応しい品格を望んでも良いだろうと感じたものである。

 くれぐれも、後世に忌まわしい言葉を継承しないように、関連メディアの是正を指導いただきたいものである。

 天下の「日テレ」に、なぜ「リベンジ」が、公序良俗に反する、撲滅すべき忌まわしい悪性語か説くことはしない。ご自覚いただいて、せめて、管理下の各メディアに今後出回らないことを祈るだけである。

以上

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